ディズニー歴代オープニングナンバーワン!新作『シュガー・ラッシュ』がトップに! -11月5日版
全米ボックスオフィス考
アメリカ東海岸で猛威を振るい、多大な被害をもたらしたハリケーン「サンディ」だが、それにもめげずハリウッド映画業界は大奮闘し、ディズニー・アニメ新作映画『シュガー・ラッシュ』が4,904万ドル(約39億2,320万円)で全米トップとなり、ボックスオフィス全体も去年同時期と比べ興収が20パーセントアップといううれしい結果になった。『シュガー・ラッシュ』は、2010年に公開された映画『塔の上のラプンツェル』がデビュー週末にたたき出した4,877万ドル(約39億160万円)を超えて、歴代ディズニー・アニメのオープニング興収でナンバーワンとなった。(1ドル80円計算)
映画を観に来ていた観客の57パーセントは25歳以下で全体の55パーセントが男性客となっており、映画ファンの批評サイトのシネマスコアによると評価はAという好成績。さすがにデビュー週末興収平均がおおよそ6,000万ドル(約48億円)のピクサーには及ばずだったが、この先しばらくファミリー・アニメのライバルが見当たらないことから、関係者の間では興収が2億ドル(約160億円)に到達する可能性が高いと予測されている。
惜しくも初登場第2位となったが、ロバート・ゼメキス監督が久々にメガホンを取った映画『フライト』は、上映館が少なめの1,884館だったにもかかわらず2,490万ドル(約19億9,200万円)をたたき出し好調なスタートを切った。これは、上映館1館あたり平均1万3,217ドル(約105万7,360円)ということになり、デンゼル・ワシントン主演作品の中でも歴代5位にランクインし、近年のデンゼル主演人気映画『サブウェイ123 激突』『アンストッパブル』の上をいく結果となっている。
たった1週間で王座を明け渡すことになってしまったのが、今週第3位の映画『アルゴ』で1,021万ドル(約8億1,680万円)。第4位は、新作映画『ザ・マン・ウィズ・ザ・アイアン・フィスツ(原題) / The Man with the Iron Fists』で791万ドル(約6億3,280万円)。映画『ホステル』の監督イーライ・ロスがプロデューサーで、ラッセル・クロウ、RZA、ルーシー・リューらが共演しており、クエンティン・タランティーノが監督を務めた作品かと思わせるような映画だ(現にタランティーノは、presentsという形で作品に携わっている)。今週トップ5の最後は、先週第6位から戻ってきた映画『96時間/リベンジ』で592万ドル(約4億7,360万円)。
さて次回のランキング予想だが、トップ間違いなしと思われるのが3,400館で封切り予定の『007』シリーズ待望の新作映画『007 スカイフォール』。本国以外ではすでに公開されている国もあり、興収は3億ドル(約240億円)に到達直前まで近づいている。限定公開のためトップ10に入ることは考えられないが、スティーヴン・スピルバーグ監督の歴史大作映画『リンカーン』も、今週末公開。次回のランキングが楽しみだ。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)