高橋惠子、23年ぶりの主演作初日に感無量! 「記念碑のような作品」と自信
10日、女優の高橋惠子が23年ぶりに主演を務めた映画『カミハテ商店』の初日舞台あいさつが都内で行われ、高橋のほか寺島進、水上竜士、平岡美保、山本起也監督が登壇した。同イベントでは2日後の12日に49歳の誕生日を迎える寺島が、高橋から花束を贈られるなどのサプライズもあった。
本作は京都造形芸術大学映画学科の学生とプロのスタッフ、キャストが手を組んだプロジェクト「北白川派映画芸術運動」第3弾として製作された人間ドラマ。自殺の名所となっている崖のそばで商店を営む孤独な初老女性(高橋)が、来訪者たちとのやり取りを通して微妙に心情を変化させていくさまを描く。今年7月には東欧最大級の映画祭といわれる、第47回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のメインコンペティション部門に出品された。
今作で高橋演じるヒロインの弟を演じた寺島は「高橋さんとご一緒できることで、すごく感激していました。高橋さんはフィルムの匂いのする数少ない女優さんで、映画女優で大先輩です」と共演の喜びを語った。そのほか「(共演した)学生さんたちとも寝食を共にして、一緒の炊き出しを食べたり宴会をしたり一心同体になっていった。とてもいい撮影期間でした」と充実した表情で撮影現場を振り返った。
一方、高橋は「この映画は、わたしにとってこれからまた新たな女優人生が始まるかなと感じさせてくれた、記念碑のような作品です」と感無量の表情。そして「ちょっと変わった映画です。最近映画を観ながら考えることも少ないと思うんですけど、いろんな妄想ができる作品ですので、どうぞ楽しんでください」と穏やかな笑顔で観客に語りかけていた。(古河優)
映画『カミハテ商店』はユーロスペースほかにて全国順次公開中