世界に広がる『009 RE:CYBORG』!ピクサー、ドリームワークスも注目!
20日、新宿バルト9で映画『009 RE:CYBORG』大ヒット御礼イベントが行われ、来場した神山健治監督と石井朋彦プロデューサーが、世界から注目される本作の魅力と、意外な人気サイボーグ戦士について明かした。
香港、シンガポールでの上映も決定するなど、世界的な反響を集めている本作。ひと足先に観た現地マスコミからは、神山監督に多くの質問が投げられたというが、中でも一番多かった質問が「008(ピュンマ)の特殊能力は何なのか?」だったという。ピュンマといえば、深海で自由に動くことが出来る能力を持つアフリカ出身のサイボーグ戦士。しかし本作では、最初と最後に少し出てくるだけで、ほとんど見せ場のない扱いとなっていた。これには映画を観たばかりの観客も大爆笑。
神山監督も「世界中のピュンマファン、すまんという気持ちでいっぱいです」と謝罪する。ピュンマの出身についても、アフリカとあるだけで、なぜ国が指定されていないのか問い詰められたというが「これは原作にもないんですよ。ことのほか世界の皆さんがピュンマを愛してくれたんで、次があるならピュンマを主人公にしたい」と冗談めかしたコメントで会場を沸かせる。
さらに石井プロデューサーも、「実は石森プロの方に、絵コンテ作業中にチェックをしてもらったんですが、(考古学者でもある)発掘作業中のピュンマの足元に水がひいてあったんですよ。その時に石森プロの方の目が『(ピュンマが)泳ぎますか!?』と輝いたんですが、僕は『すいません、泳ぎません』と謝りました。本当にピュンマには申し訳ないことをしました」と謝罪。思わぬところからピュンマの話題で盛り上がり、会場の熱心なファンも満足そうな顔をしていた。
セル画調の3D作品を製作するという本作の新たな挑戦は評判を呼んでいる。3Dコンテンツに関連する400以上の会社・団体が加盟する、米国で設立された団体「国際3D協会」の会長が「とても素晴らしい3Dだ!」と絶賛。その評判もあってか、近々、アメリカのアニメスタジオであるピクサーやドリームワークスでの試写が決定するなど、さらなる広がりを見せている。(取材・文:壬生智裕)
映画『009 RE:CYBORG』は3D / 2Dで全国公開中