『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ、『アバター』の視覚効果プロデューサーで、WETAデジタル社を支えたアイリーン・モランさんが死去
映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『アバター』の視覚効果プロデューサーとして、ピーター・ジャクソン率いるWETAデジタル社を支えてきたアイリーン・モランさんが、12月4日(火)にニュージーランドで亡くなったとDeadline.comほか複数媒体が報じた。
アイリーン・モランさんは、ニューヨークのロングアイランドで育ち、ニューヨーク州立大学ニュー・パルツ校で演劇を専攻し、女優を夢見ていたようだが、女優の厳しさを知り、コマーシャルなどを手掛けるプロダクションにアシスタントとして入社。その後、プロダクションのマネージャーに昇格し、ロサンゼルスでトニー・スコット監督とタッグを組み、その経験からジェームズ・キャメロンが共同設立したVFXの制作会社デジタル・ドメインで働き始めた。その後『ロード・オブ・ザ・リング』の製作のために、
デジタル・ドメインからピーター・ジャクソンのチームの中心人物としてWETAデジタル社に移り、亡くなるまで活動することとなった。
彼女の死についてピーター・ジャクソンは「フラン(妻)と僕は、2、3時間前にアイリーンを失ったことを知ってとても悲しく思っている。彼女は共に働いたアーティストを尊重し、愛すべき、素敵な人物だった。彼女は、これまで何年にもわたってWETAデジタル社が手掛けてきた仕事を誇りに思っていた。彼女は会社に忠実で、僕とフランは個人的にずっと彼女との友情関係に感謝することになるだろう」とコメントを残している。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)