『羊たちの沈黙』ジョナサン・デミが監督を降板 スティーヴン・キング原作の映画化
1991年の映画『羊たちの沈黙』でアカデミー賞監督賞に輝いたジョナサン・デミが、予定していたスティーヴン・キング原作小説「11/22/63」映画化の監督の座から退いたことを、The Playlistの取材で明かした。
今年7月に出版された本著は、1958年にタイムスリップした主人公が、1963年11月22日の元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの暗殺を阻止しようとするストーリー。
デミ監督は、「これは大作で、大好きな小説だ。ある部分には、スティーヴン以上に、僕の思い入れが強かったほどだ。僕らは友人で、脚本をディベロップするのは楽しかったけれど、こうあるべき、と考える点について意見が一致しなかった」と明かしている。残念ながら、自分の監督作ではなくなるが、ぜひ完成された作品を観たいので、企画が進んでほしい、とデミ監督は前向きなコメントを残している。
2008年の映画『レイチェルの結婚』以来、テレビ作品やドキュメンタリーの監督作品が続いているデミ監督だが、ノルウェーの劇作家イプセンの戯曲「棟梁ソルネス」を基にした映画『ウォーリー・アンド・アンドレ・シュート・イプセン(原題) / Wally and Andre Shoot Ibsen』のポストプロダクション作業が進行中、2013年公開予定だ。(鯨岡孝子)