ティム・バートン&木村カエラの豪華対談が実現! コワ面白いつぎはぎワールドの魅力とは?
『チャーリーとチョコレート工場』など多数のヒット作を持つ鬼才監督ティム・バートンが来日を果たし、マルチな分野で活躍する人気歌手・木村カエラとの対談が実現した。新宿・東京モード学園のファッションイベントでも共にゲスト出演した二人は、個性豊かなアーティスト同士、国や年齢の垣根を越えてすっかり意気投合したようだ。
この対談が実現したのは、バートン監督の新作『フランケンウィニー』がきっかけ。本作は1984年に作られた実写短編のセルフリメイクで、少年ヴィクターと愛犬スパーキーの絆を描く白黒の3Dストップモーション・アニメーション。そしてバートン監督の熱狂的ファンを公言しているカエラが、インスパイア・ソング「WONDER Volt」を手掛けた。
子どものころから『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『シザーハンズ』に親しみ、『フランケンウィニー』の短編版も繰り返し観ていたというカエラ。対談では「もう大好きすぎちゃって。今回のインスパイア・ソングは、わたしが映画に感じた『孤独の中に希望があること』を軸に全力でささげました」と監督への深い愛を告白。バートンも「素晴らしい曲だね! 作品の精神をパーフェクトに理解してくれている」と彼女の楽曲を大絶賛した。
そしてカエラから、バートン映画の重要なキーワードの一つは「つぎはぎ」ではないかという鋭い指摘が。監督はそれに応えて、「僕は自分の内面が、どこかつなぎ合わさったもののような感じがする。『そのままにしておいたら、ほどけちゃうんじゃないか?』みたいな。そのフィーリングの象徴として、自分の映画のキャラクターにはつぎはぎ模様をよく使っているんだ」と創作の秘密を明かした。
今回の「つぎはぎ」キャラは“禁断の実験”でよみがえったフラン犬(ケン)のスパーキー。本作はバートン監督が愛犬を失った少年時代の悲しい思い出をベースにした物語だが、カエラは「切ないけど、きれいで楽しい作品」とその魅力を説明する。バートン監督も「子どものころから変わらないシンプルでピュアな気持ちで描いたものだよ」と作品の楽しさをアピールした。(取材・文:森直人)
「WONDER Volt」「マミレル」「Sun shower」を収録したNEW ALBUM「Sync」が12月19日発売
映画『フランケンウィニー』は、12月15日より3D/2D全国公開