NHK共同制作のドキュメンタリー映画、ドバイ国際映画祭でスペシャル・メンションに選定!
アラブ首長国連邦で開催されていた第9回ドバイ国際映画祭の受賞結果が現地時間16日、発表された。
日本からはアジアアフリカ長編コンペティション部門に『希望の国』(園子温監督)、アジアアフリカ・ドキュメンタリー部門に『石巻市立湊小学校避難所』(藤川佳三監督)と『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』(小谷忠典監督)、アジアアフリカ短編部門に平松明緒監督『サイケファミリア』が出品されていたが、受賞を逃した。
しかし、NHKがインド人監督ソーラヴ・サーランギと共同制作したドキュメンタリー映画『チャロ!立入禁止島に住む』がアジアアフリカ・ドキュメンタリー部門でスペシャル・メンションの栄誉を得た。同作品は、ドキュメンタリー映画『ビラルの世界』で高評価を得たサーランギ監督が、大河ガンジスの中流域の岸辺や中洲(チャロ)に暮らす人々を見つめたもの。
またアジアアフリカ長編部門では、第69回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した韓国映画『ピエタ(原題)』のキム・ギドク監督が、最優秀監督賞を受賞した。ギドク監督は発表を待たずに帰国してしまったため、授賞式は欠席。代わって、審査委員長のイ・チャンドン監督自ら「彼の居場所を知っているので、わたしがトロフィーを渡します」と韓国で授与することを約束した。(取材・文:中山治美)
主な受賞結果は以下の通り。
〈アジアアフリカ長編部門〉
●最優秀作品賞
『インサイド(英題)/ Inside』(トルコ)ゼキ・デミルクブズ監督
●審査員特別賞
『バレー・オブ・セインツ(英題)/ Valley of Saints』(インド)ムサ・シード監督
●最優秀監督賞
キム・ギドク監督『ピエタ(原題)』(韓国)
●最優秀男優賞
エンジン・ギュナイドン『インサイド(英題)/ Inside』(トルコ)
●最優秀女優賞
アイーダ・エル・カーシフ 『シップ・オブ・テセウス(原題)/ Ship of Theseus』(インド)
●スペシャル・メンション
『テレビジョン(英題)/ Television』(バングラデシュ、ドイツ)モスタファ・サルワー・ファルーキ監督
〈アジアアフリカ・ドキュメンタリー部門〉
●最優秀作品賞
『グラビ・ギャング(英題)/ Gulabi Gang』(ノルウェー)ニッサ・ジェーン監督
●審査員特別賞
『カリザック、フォー・ビューズ(英題)/ Kahrizak, Four Views』(イラン)バフマン・キアロスタミ監督ほか
●最優秀監督賞
ワン・ビン『三姉妹(原題)』(フランス、香港)
●スペシャル・メンション
『チャロ!立入禁止島に住む』(インド)ソーラヴ・サーランギ監督
『コムラッド・プレジデント(英題)/ Comrade President』(ジンバブエ)モスコ・カムウェンド監督