年齢制限は面白さのお墨付き!? 過激コメディー、ヒットの理由
マーク・ウォルバーグ主演のコメディー映画『テッド』がR指定ながらアメリカ国内外で大ヒットを飛ばしているが、年齢制限をものともせずヒットをたたき出すコメディー映画の魅力に迫った。
映画『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』ギャラリー
『テッド』は、テディベアの縫いぐるみとダメ男の友情を描いたコメディー映画。テディベアのテッドのあまりに自由すぎる振る舞い、きわどいジョークのため、年齢制限の対象となった。アメリカでは7週にわたってボックス・オフィスのベスト10入り。日本では「R-15+指定(15歳未満の観賞禁止)」で2013年1月18日(金)に公開される予定だ。
年齢制限付きということは、一見ヒットしづらいと思われるかもしれないが、実は逆に面白さのお墨付きをもらっているようなもの。ブラックジョークや下ネタは中途半端なものよりも、過激なものほど面白いからだ。
花婿と男友達の結婚前夜のバカバカしくも過激な一夜を描く『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』は、とにかくおバカな登場人物たちの破天荒な行動に笑いが止まらないはず。脚本家本人の実体験を基に描かれた『50/50 フィフティ・フィフティ』は、悪性のガンに侵された主人公と下ネタ大好きな悪友が、何とガンをネタにナンパ。また、卑猥(ひわい)な言葉やブラックなネタが次から次へと飛び出す『宇宙人ポール』など、これらの3作品にもアメリカでは「R指定」が付けられた。
ヒットの理由は、過激な内容だけではなく、もちろんストーリーだって独創的。日本でも年齢制限が設けられたが、観客に好意的に受け入れられた『メリーに首ったけ』のファレリー兄弟など過激コメディーは今に始まったことではないが、ジャド・アパトーやサシャ・バロン・コーエン作品などおバカなコメディーが盛りだくさんの昨今。先行き不安な現代社会が、おバカな笑いを求めているのかもしれない!?(文:岩永めぐみ)
映画『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』は12月27日(木)深夜1:00よりWOWOWシネマで放送