トム・クルーズ、命がけのスタントであわや大事故も…笑顔で撮影を振り返るも周囲は冷や汗
9日、都内で映画『アウトロー』の来日記者会見が行われ、主演のトム・クルーズが制作秘話を明かした。また、この日はヒロインを演じたロザムンド・パイク、クリストファー・マッカリー監督も出席。会見では、トムが主演を務める『ミッション:インポッシブル』シリーズ第5作をマッカリーが監督することも正式にトムの口から発表された。
同作は世界95か国で出版されているイギリスの作家リー・チャイルドのハードボイルド小説「ジャック・リーチャー」シリーズの映画化。かつては軍の秘密捜査官、今は流れ者のジャック・リーチャーが、己の信じる正義のために手段を選ばず悪に立ち向かうさまを描いている。
クレジットカードも携帯電話も持たずに身一つで放浪し事件を解決するワイルドなキャラクターについて、トムは「映画なら『用心棒』のサムライや浪人、西部劇に出てくるような男なんだ。このデジタル時代に住んでいるアナログ人間だね」と説明。アクションシーンも多く盛り込まれているが、特に力を入れたのはカーチェイス。トムはスタントマンなしで自ら危険なシーンに挑み、時には路面の凍った道路を時速160キロ超で駆け抜けたこともあったという。
「CGも一切使っていないし、そういう生々しい男っぽさがこの映画を象徴しているんだ」と撮影を振り返ったトム。「画面では観客に何が起こっているかわかるように意識しつつ、(スタントでは)路面にある印通りに車を走らせていたよ。タイミングによっては自分だけでなく相手のドライバーの命にも関わるから大変なんだ」とまさに身を削っての撮影だったことを明かした。
そのため、トムの運転する車のブレーキが利かず、たるに激突するといったヒヤリとした場面も多々あったという。だがトムはそうした命がけのスタントについても「それが逆にいいシーンになったんだ。映画会社はそんな大変なことをしているとは知らないけどね」と冗談めかし、涼しい顔をしていた。(取材・文:中村好伸)
映画『アウトロー』は2月1日より全国公開