ユアン・マクレガーがゴールデン・グローブ賞にノミネートされた新作『砂漠でサーモン・フィッシング』について明かす!
映画『トレインスポッティング』や『スター・ウォーズ』シリーズなどでおなじみの人気俳優ユアン・マクレガーが、新作『砂漠でサーモン・フィッシング』についてニューヨークのタイムズ・センターで行われたイベントで語った。
ユアン・マクレガー出演 映画『砂漠でサーモン・フィッシング』写真ギャラリー
同作は、「イエメンでサケ釣りをしたい」という依頼を、イエメンの大富豪の代理人ハリエット(エミリー・ブラント)から受けた水産科学者のジョーンズ(ユアン・マクレガー)は、無理な依頼と断っていたものの、イギリス外務省により国家の後援プロジェクトとして、ハリエットと共にこの無謀な計画にかかわっていくというコメディー作品。監督は、映画『ギルバート・グレイプ』のラッセ・ハルストレムがメガホンを取り、脚本は映画『スラムドッグ$ミリオネア』のサイモン・ボーフォイが担当している。
出演経緯について「砂漠に住む人々にサケ釣りを紹介するというバカげた設定と、しかも典型的なイギリスのロマンチック・コメディーではないところが気に入ったんだ。僕の演じるキャラクター、ジョーンズも最初は腹を立てていて、特に水産科学者の権威を侮辱するこの依頼に怒りを感じ、イライラしている箇所が好きなんだ。それと、ラッセ・ハルストレムはタッグを組みたいと思っていた監督でもあるんだ」と答えた。
エミリー・ブラントとの共演について「彼女とは、これまで別の作品で何度も共演する可能性があったがかなわなかった。彼女は面白くて、仕事しやすい才能のある女優で、一緒に仕事ができたのは嬉しかったよ。僕は、良い俳優は監督がアクションからカットと言うまでのシーンを、まるで舞台のように捉えている人物だと思っている。それは、事前に何をするか監督と話し合わずに、共演相手のリアクションによって即興的に演じられる自己探索のできる俳優で、彼女はそれができる共演者として素晴らしかった」と称賛した。
ジョーンズというキャラクターについて「ジョーンズは、何に対しても最初は保守的だ。僕はこの役をスコットランド人のつもりで演じたんだ。もちろん、スコットランド人すべてが保守的だとは言っていないが、僕の育ったスコットランドには、そんな保守的な人々が居て、僕は彼らのことをよく知っている。さらに、これは脚本家サイモンの提案だけど、エディンバラ郊外のアクセントでこの役を演じてみたんだ。でも全くセクシーじゃなくて、最初はとてもロマンチック・コメディー向きではないとも思ったよ。でも、エミリーとこのアクセントでリハーサルしたとき、彼女から『ぜひ、そのアクセントでやるべきよ!』と言われて、彼女となら安心して演じられると思ったんだ」と明かした。
ユアンは今作で、ゴールデン・グローブ賞のコメディ/ミュージカル部門で主演男優賞に選考されている。映画は、奇想天外な発想を現実にしようとする男の奮闘と、それを助ける女性とのロマンスが見事に描かれている秀作だ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)