野田秀樹&三谷幸喜、 9年越しの初タッグがついに実現!けんかにはならない?
23日、日本演劇界を代表する野田秀樹と三谷幸喜が初タッグを組む舞台「おのれナポレオン」の制作発表記者会見が東京芸術劇場で行われ、野田と三谷がお互いの印象を語った。フランスの英雄・ナポレオンの死をめぐる本作では、三谷が作・演出を務め、ナポレオン役の野田は自ら作・演出をしない作品に役者として初めて出演する。
2人の交友は2004年に三谷が脚本を務めたNHK大河ドラマ「新選組!」に野田が勝海舟役で出演したことがきっかけでスタート。その後、2009年に野田が東京芸術劇場の芸術監督に就任した際、三谷に協力を求めたことで本作の話が動き出し、ついに夢のタッグが実現となった。
俳優・野田をいつかは自分の舞台で動かしてみたかったという三谷は本作について「野田さんが自身でやらないような世界観のお芝居にしたいと思い、いろいろ考えてナポレオンにたどり着きました」と明かす。天海祐希や山本耕史、内野聖陽といった共演者も野田との相性を考えて選んだといい、「台本はまだ完成していませんが、ナポレオンを殺した犯人もこの中にいます」と期待をあおった。
一方、ナポレオンを演じる野田は、役者に徹することについて「いつも演出をしているときは役者さんだけが集まって楽しそうに話しているのを見るけど、自分もそこに入れるのかと思うと楽しみ」とワクワクを隠せない様子。「今までと違った視点で稽古を見られると思うし、この年齢になってこういう場所を与えてくれることに感謝しています」と新たな挑戦への心境を語った。
それぞれ作・演出を担当してきただけに意見が衝突しないのかという危惧もあるが、三谷は「僕は温厚なのが自慢なので、勝新太郎さんと黒澤明監督みたいなことにはならないと思います」とかわしつつ、「万が一ぶつかっても山本さんと内野さんは僕の味方です。天海さんが野田さんに付いても3対2で僕の勝ちです」と宣戦布告。これには野田も「お望みであれば、台本から粗探しして1日くらいであれば受けて立ってもいいかな」と応戦し、笑いを誘っていた。(取材・文:中村好伸)
舞台「おのれナポレオン」は東京芸術劇場プレイハウスにて4月9日 より5月12日まで上演