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異例のロングラン!インディーズ映画『サウダーヂ』、国内外での高評価引っ提げ故郷甲府に凱旋!

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映画『サウダーヂ』でメガホンを取った富田克也監督
映画『サウダーヂ』でメガホンを取った富田克也監督

 1日、山梨県甲府市の旅館明治で、映画『サウダーヂ』特別上映会が行われ、映像制作集団・空族富田克也監督が、脚本を担当した相澤虎之助と共に、本作の舞台となった故郷・甲府に凱旋した。

故郷・山梨に凱旋!映画『サウダーヂ』特別上映会フォトギャラリー

 山梨県甲府市で開催された「山梨文学シネマアワード2013」で、空族が今後の活躍が期待される若手を応援する「クリスタル・アワード」を受賞したことから行われた本イベント。『サウダーヂ』は、そのリアリティーと力強いテーマ性で、第33回ナント三大陸映画祭グランプリほか国内外の数々の賞を受賞。今回は、国内外の高い評価を引っ提げての甲府凱旋(がいせん)上映ということで、会場は満席となる大盛況となった。

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 インディーズ映画としては異例のロングランヒットを記録した本作。「僕ら規模のインディーズ映画は2,000人入れば成功といわれているんですが、『サウダーヂ』は日本国内で動員が2万3,000人から2万4,000人くらい。おかげさまで製作費1,500万円は回収できました。ただし成功という言葉だけが派手に喧伝(けんでん)されて、僕らが大金持ちになったと勘違いする人もいるんですが、そんなことはなくて、ようやく借金を返し終わったという段階。今は次回作のリサーチのためにタイに行っているので、売り上げはそこに充てています」と甲府の観客の前で収支を報告した。

 富田監督の前作『国道20号線』の劇場公開時は「トラウマになるくらいにガラガラだった」と述懐する彼ら。しかしそこでへこたれることなく、劇場公開後も月1回ペースで定期上映会を実施。社会学者の宮台真司など、彼らが会いたいゲストを招いた上映会を通じて、徐々に空族の知名度を上げていった。さらに助成金申請など、対外的な信頼を得るために空族を株式会社化するなど、「作った映画を観てもらう」ため、空族が行ってきた数々の活動に、会場も興味津々。

 そんな彼らの思いは観客にも伝わったようで、会場にいた70代男性は「わたしは全共闘世代なんで、この映画の反抗的なメッセージに共感した。ラップにも興味を持った」とコメント。これには、本作に出演したYoung-GPONY(共にstillichimiya所属)も感激し、お礼にフリースタイルラップを披露する一幕もあった。(取材・文:壬生智裕)

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