シガーニー・ウィーヴァーに独占インタビュー 新作で超常現象を暴く科学者役に挑戦!
映画『エイリアン』シリーズでおなじみの演技派女優シガーニー・ウィーヴァーが、新作『レッド・ライト』について電話インタビューで語った。
同作は、多くの謎めいた超常現象を調査し、そのからくりを暴いてきた物理学者のマーガレット(シガーニー・ウィーヴァー)と助手トム(キリアン・マーフィ)は、ある日しばらく世間から姿をくらましていた霊能力者サイモン・シルバー(ロバート・デ・ニーロ)の調査に乗り出すが、そこには予測不可能な現象が待ち受けていたというサスペンススリラー作品。映画『[リミット]』のロドリゴ・コルテスが監督/脚本を手掛けている。
出演理由については、スペイン出身のロドリゴ・コルテス監督とのタッグを挙げた。「わたしはこれまでリドリー・スコット、アイヴァン・ライトマン、ピーター・ウィアーなど海外出身の監督と頻繁に仕事をしてきたの。今回仕事をしたロドリゴは、明確なヴィジョンを持った聡明な人物よ。アメリカの監督と違って、キャラクターの関係に比重を置いていて、映画内のマーガレットとトムの関係も素晴らしいと思ったの」と語り、さらにロドリゴ監督は、シガーニーを念頭に入れて脚本を書いたことを明かした。「脚本家が自分を念頭に入れて書いたと言ってくれるのはうれしいわ。なぜなら、わたしがマーガレットのように頭が切れると思われているから。でも実際のわたしは、結構浅はかだけれど……」と笑って答えた。
リサーチの過程について「実際に超常現象を暴く職業をしている人をインターネットで探すことはできなかった。ただ、超常現象について本を執筆している人々は、サイキックエンターテイナーが多かったわ。それと、いかに超常現象を利用した商業的な世界があるかということも知らされた。だから、リサーチの過程ではこういう側面を学べたことだけでも十分に価値があったと思う」と語った。
キリアン・マーフィとの共演について「彼は素晴らしい俳優で、彼との共演が今回参加した理由の一つでもあるわ。トムとマーガレットは実にユニークな関係で、まるで母親と息子だけれど、マーガレットの息子が昏睡状態にあることで、より痛々しくも感じる。マーガレットとトムは親密な関係で、お互い何も言わなくてもわかり合える仲なの」と答えた。
この映画の興味深い点は「科学的な証拠から超常現象が存在しないことを証明しても、人は何か見えないものを信じたいと感じる必要性はあると思う。それに、現実の世界で起こるミラクル以上のものを見たいとも望んでいる。だから映画は、我々の見えないもの(超常現象)に対する人間本来の想像や欲望に左右されたり、それ(超常現象)を確認しながら描かれていることが魅力よ」と語った。
映画は、前半部分で超常現象を起こす人々の謎を暴く調査を行い、見事にそのだまし技を解明していくが、ロバート・デ・ニーロ演じるサイモン・シルバーとの対決が全く予測できない展開に発展し、興味深い作品に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)
映画『レッド・ライト』は2月15日より全国公開中