「Glee」のジェーン・リンチが「ザ・オフィス」のクレイグ・ロビンソンと共に挑戦した新作アニメとは?
人気番組「Glee」のスー・シルベスター役でおなじみのジェーン・リンチと、テレビドラマ「ザ・オフィス」に出演するクレイグ・ロビンソンが、話題の新作アニメ『エスケープ・フロム・プラネット・アース(原題) / Escape From Planet Earth』について語った。
同作は、惑星バーブに住む宇宙飛行士スコーチは、他の惑星に捕らわれていた仲間を助けて国民的英雄となっていた。次に彼は、地球に捕らわれている仲間の救出を試みるが、地球人の仕掛けた罠で捕まってしまう。スコーチの兄グレイはすぐにスコーチの救出に向かうが、グレイもまた捕らえられ牢獄に入れられてしまう。しかしグレイは、その牢獄に居た惑星の仲間、ドク、Ioらの協力でスコーチ救出に挑んでいくというアニメ作品。ドク役にクレイグ・ロビンソン、Io役にジェーン・リンチが声優に挑戦している。監督は映画『怪盗グルーの月泥棒 3D』などで絵コンテを担当していたキャル・ブランカーが長編デビューを果たしている。
最初にアニメのキャラクターを見て、それをどのように声優として演技に反映させたのか。「もともとわたしが演じたIo役の動きも、ストーリーの構成も事前に知らされていたうえに、さらにレーコーディング前に全てわたしのキャラクターの映像も完成されていたから、わたしのレコーディングセッションは、8時間で一気に済ませることができたわ」とジェーンが答えると、クレイグのレコーディング過程は違うようで「僕はこの映画で6、7回もレコーディングセッションに参加することになった。最初は、未完成(絵コンテの段階)のキャラクターを見せられていたために、自分でキャラクターを頭の中で想像しながら声優を務めなければいけなかった」と明かした。
そんなクレイグは、過去に小学校の音楽の教師を務めていたことがあったそうだ。「そうなんだ。ぼくは子どもの扱いに慣れているんだよ。それに、僕に11歳のめいが居て、彼女もこの作品を気に入ってくれると思う。これまで僕が出演してきた作品はR-指定作品ばかりで、彼女に見せることができなかった。でも今作では、そんな彼女や家族に『良いね』と言ってもらえる作品になったと思っている。教会に頻繁に通っている僕の家族は、僕が映画内で下ネタを言う度に、問題視していたからね……」と笑って答えた。
キャル・ブランカー監督とのタッグについてクレイグは「彼は声優を務めた僕ら俳優に積極的に即興をするように勧めてくれたんだ。彼は絵コンテの段階から完成の映像まで僕に見せてくれた。それら全ては強烈な映像だと思っていたが、それでも僕らの即興にも賛同してくれていた。先に話したけれど、レコーディングセッションを6、7回行った際は、それぞれのセッションで、僕の演じるキャラクターのエネルギーがマッチするようにも気を使ってくれていた」と語る通り、映画内でキャラクターのテンションと個性が一貫している。
最後にジェーンは、ジョン・マルコヴィッチ、ゲイリー・シニーズらのステッペンウルフ・シアター・カンパニーに在籍していたことについて「わたしが居たときは彼ら二人はもう映画スターとして活躍していたけれど、わたしが居たシカゴの大学のドラマコースの先生にステッペンウルフを勧められたの。あそこで演技を磨いたことが、今の自分を形成したと思っているわ」と話した。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)