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ディズニー・アニメ躍進の秘密は?最新作プロデューサーが明かす

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プロデューサーのクラーク・スペンサー
プロデューサーのクラーク・スペンサー

 ディズニー・アニメ史上最高の全米オープニングを飾った映画『シュガー・ラッシュ』のプロデューサー、クラーク・スペンサーが、近年の同社の躍進について語った。1990年代に世界的ヒット作を連発していたディズニーはここ数年、往時の輝きを失ってしまったように思われていた。そんな中、同社にかつて以上の輝きをもたらしたのは2006年、チーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任した『トイ・ストーリー』の監督として知られるジョン・ラセターだ。

映画『シュガー・ラッシュ』フォトギャラリー

 スペンサーは20年以上にわたって同社幹部として活躍している存在。そんなスペンサーから見ても、ラセターがやって来る直前の社内の雰囲気は「自分たちが何をやっているのか、わかっていないようでした。ディズニーはすでに『ライオン・キング』『美女と野獣』といった人気作を作ってしまっていて、それ以上のものが作ることができるのか、皆疑問に思っていたからです」と振り返るほどのものだった。

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 そこでラセターは心理的な改革に着手するとともに、社内に議論の場を設けるなど、風通しのよい職場にすることを心掛けた。それまで自分以外のチームの作品にほとんど口出しすることのなかったディズニーにとって、それは革新的な変化だったという。そうした試みが功を奏し、ラセター着任以降のディズニー・アニメは興行的・批評的な成功を収める。特に2010年の映画『塔の上のラプンツェル』は世界中で6億ドル(約540億円・1ドル90円計算)近い興行収入を上げ、ディズニー復活ののろしを上げた。

 「『ラプンツェル』は一つの転換点でした。その成功は、わたしたちにこの方法は間違っていない。わたしたちはもっとすごい映画が作れると確信させてくれたのです」と語るスペンサー。その『ラプンツェル』を超えるオープニング成績を上げたのが、最新作の映画『シュガー・ラッシュ』だ。以前からあったというテレビゲームを題材にした作品の構想に「この作品は今、作られるべきだ」とラセターはゴーサイン。もともとゲームファンだったというリッチ・ムーアを監督に起用し、製作を本格化させた。

 そんな『シュガー・ラッシュ』は世界中でヒットし、さらには第85回アカデミー賞にも長編アニメ賞でノミネート。ラセターの慧眼(けいがん)を改めて印象付ける結果となった。意外にもディズニーは、第74回アカデミー賞から創設された同賞を獲得した経験はなし。それだけに、今回のチャンスを逃すわけにはいかない。アカデミー賞という栄冠を得たそのときが、ディズニー完全復活の瞬間になるに違いない。(編集部・福田麗)

映画『シュガー・ラッシュ』は3月23日より全国公開

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