77歳にして現役!世界的フラメンコダンサー長嶺ヤス子が観客を魅了!
日本のフラメンコの先駆者である長嶺ヤス子が6日、映画『長嶺ヤス子 裸足のフラメンコ』プレミア試写会に出席し、そのチャーミングな魅力で観客を魅了した。
77歳にして現役!長嶺ヤス子出席-映画『長嶺ヤス子 裸足のフラメンコ』プレミア試写会フォトギャラリー
1960年に単身スペインのマドリードにわたり、スペインの「伝統」「民族」という越え難い壁を乗り越え、世界的なトップダンサーとして活躍してきた長嶺。本作は、自由奔放に生きてきた彼女が、東日本大震災後の現代に向き合う姿を描いたドキュメンタリー作品だ。
映画を観たばかりの観客の前に登場した長嶺は「いつもわたしのショーには知り合いばかり来ているの。だから今日は知らない方がたくさんいて本当にうれしい。皆さんやさしい顔をしてくださっているから、きっとわたしのことを気に入ってくださっているのね」とあいさつ。
本作のメガホンをとった大宮浩一監督は「自分自身が震災で無力感を感じていたので、元気な人の映画を撮りたかったんだと思います」と切り出したが、映画の冒頭には、直腸ガンのために病室のベッドにいる長嶺の姿が描かれている。これに対して長嶺は「元気なわたしが入院していると言うので、喜び勇んで来たんでしょ」とツッコミ、会場を笑いに包んだ。
長嶺の熱心なファンが多数来場したこの日。77歳にして現役で踊り続けていることに「昔と変わらずにパワフル」と驚きの声を上げる者もいたが、長嶺は「わたしはしわが増えた分だけかわいくなったと思います。年を経るごとにかわいいと言われるようになって、とっても幸せ」と笑顔で応対。「宇宙人みたいと言われるけど、それは本当。わたしが(小劇場の)渋谷ジァン・ジァンで踊っていたころにパートナーだった人はみんな死んでしまっていますから。きっと今一緒に踊っている人たちが亡くなったとしても、わたしは踊り続けているわね」とジョークを飛ばした。(取材・文:壬生智裕)
映画『長嶺ヤス子 裸足のフラメンコ』は3月23日より新宿K's cinemaほかにて全国順次公開