『死霊のはらわた』リメイク版監督に大抜てき!ウルグアイの新鋭がCGナシの残酷シーンを語る!
サム・ライミの記念すべき監督デビュー作にして、スプラッター映画の金字塔である『死霊のはらわた』。そのライミがプロデュースを務め、新しくよみがえったリメイク版の監督に抜てきされたのが、ウルグアイの新鋭フェデ・アルバレスだ。約5分の短編SF『パニック・アタック(英題) / Panic Attack』がウェブ上でセンセーションを巻き起こし、ハリウッド中が争奪戦を繰り広げた逸材が、昨年10月のニューヨーク・コミコンで語った。
1978年生まれのアルバレスがオリジナル版の『死霊のはらわた』を初めて観たのは、12歳のときだという。「12歳で観る映画じゃないよね! あの映画を最初に観たとき、生まれて初めてポルノ映画を発見したときと同じような気分になったよ」と笑顔で述懐。「めちゃくちゃバイオレントで、恐ろしくて、トラウマになったね。観るべきじゃなかった」と後悔したという。「でも、6年前に再見して“あんな映画を自分も撮りたい。史上最も恐ろしい映画を作ってやる!”って思うようになったんだ」。
このリメイク版では、お約束のゴア(残酷)シーンの特殊効果はどうなっているのだろうか? 「この映画ではCGは一切使ってないんだ。だからどのシーンも、すごくリアルに見えると思う。実は撮影日数は70日とかなり長かった。みんな、安上がりで早く済むCGに頼りがちだけど、僕はCGが嫌いなんだ」。そこで監督たちは「手品やイリュージョンのテクニックを研究して、撮影で活用した」のだという。
「ラストでは、今まで誰も観たことがないような壮絶な血みどろシーンを目撃できるよ(笑)。撮影中、運良く誰も骨折したり大ケガを負うことはなかったけど、体を張って最後まで頑張ってくれた俳優たちに心から感謝している」とオリジナル以上の血みどろホラーであることを宣言したアルバレス監督。「映像も生々しくて衝撃度が高いけど、同時にサイコロジカルなホラーでもあるんだ」とちゃめっ気たっぷりの笑顔で語った。(取材・文:小林真里)
映画『死霊のはらわた』は5月3日より新宿ピカデリーほか全国公開