宮崎あおいが恋を語る「成長にきっと必要」
9日、映画『舟を編む』の大ヒット祈願イベントが、映画タイトルに掛けて隅田川を行き交う船内で行われ、松田龍平と宮崎あおいが出席した。二人は、新辞書作りに挑む姿を描いた本作にちなんで“恋の語釈”を披露し、「人が成長していく上で、きっと、必要なもの。」とした宮崎は、その理由を「(恋は)必ず必要ではないけど、人との関係性などを学ぶことも多いから、きっと必要だと思う」と説明した。
これを聞いた松田は、「『きっと』がキーワードだね。(自分の)思いも込めて?」と内に迫る質問を投げかけたが、宮崎は「みんながみんなそうではないと思うので、きっとにしました」とにこやかに返答。そして、「心をうばわれる事。その気持ちを着地させられないもどかしさ。」と語釈した松田は、「恋って相手がどう思っているかわからないから、片思いみたいな状態。だからもどかしい」とこの言葉を選んだ理由を語った。
隅田川を舟でクルージングしながら行われた同イベントでは、スカイツリーの絶景ポイントも登場。松田は「こんなに近くでスカイツリーを見たことがないので、テンション上がってる」とコメントしたが、その口調は冷静そのもの。言葉と口調のあまりの違いに船内は爆笑の渦に。宮崎も、松田の顔を覗き込んで「え?」と思わず突っ込み、笑みをこぼした。
本作は、2012年本屋大賞に輝いた三浦しをんの小説を原作に映画化。勤務先である玄武書房の営業部で変人扱いされていた馬締光也(松田)は、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。仲間と辞書作りに格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢(宮崎)に一目ぼれしてしまい……というラブ・エンターテインメント。監督は、映画『川の底からこんにちは』などの石井裕也。(取材・文:嶋田真己)
映画『舟を編む』は4月13日より丸の内ピカデリーほか全国公開