故三國連太郎さん「一流の人間」その仕事を目の当たりに…「釣りバカ」朝原雄三監督が哀悼
14日に急性呼吸不全のため90歳で亡くなった俳優・三國連太郎さんについて、三國さんの代表作でもある映画『釣りバカ日誌』シリーズでメガホンを取った朝原雄三監督が「気力、体力の限界まで自身を追い込んで芝居をなさる姿に、一流の人間の仕事の仕方というものを目の当たりにさせられました」などと哀悼のコメントを発表した。
『釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!』(2003年)から『釣りバカ日誌20 ファイナル』(2009年)までの7作品でメガホンを取った朝原監督。「真っ黒になるまで台本に書き込みをし、『もう一度、お願いします』と何度も演技をやり直しされました」と三國さんの姿を振り返る。
朝原監督は現在、新作『武士の献立』を手掛けているが、「いつも『釣りバカ』以外の映画を撮ってくださいと、激励して下さっていたのに、新作(『武士の献立』)を間に合わせられず、とても残念に、不甲斐なく感じています。安らかにお休みください」と無念な表情をのぞかせた。
三國さんは14日朝、急性呼吸不全のため都内の病院で死去。息子で俳優の佐藤浩市によると、13日夜までは元気に食事をしていたが、その後に嘔吐が続き、帰らぬ人になったという。佐藤は自宅で訃報に触れたため死に目には会えなかったが、それほど苦しむことなく他界したとの報告を受けたと15日に行った会見で明かしていた。(編集部・小松芙未)