スコセッシ監督の遠藤周作「沈黙」映画化企画、20年越し…来年7月台湾での撮影が決定!
マーティン・スコセッシ監督が、遠藤周作の小説「沈黙」の映画化作品を、2014年7月より台湾で撮影することが明らかになった。Deadline.comが報じた。
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1991年より何度も持ち上がっていた同企画。主演には、ダニエル・デイ=ルイス、ベニチオ・デル・トロ、ガエル・ガルシア・ベルナルといった名が挙がっていたが、実現には至らず、昨年、企画がなかなか実現しないことに業を煮やした映画制作会社チェッキ・ゴーリ・ピクチャーズにより、訴訟にも発展していた。
しかし、スコセッシ監督の同企画への思い入れは強く、2011年のインタビューでも、「強迫観念のように、今がそのときだ、やらなければならないと思っている。ある意味でスリラーであり、力強く、素晴らしい真実の物語なんだ」と語っていたという。
そして今回、映画制作会社Emmett/Furla FilmsとCorsanfilmsが出資し、スコセッシ監督と映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』『五線譜のラブレター DE-LOVELY』のジェイ・コックスの脚本で、ついに映画化が決定した。
「沈黙」は、遠藤が1966年に発表し、第2回谷崎潤一郎賞を受賞した作品。キリスト教が禁止されていた江戸時代に日本を訪れた宣教師の苦悩が描かれている。1971年には、遠藤自ら脚本に携わり、岩下志麻、三田佳子らの共演で『沈黙 SILENCE』として日本で映画化もされていた。(編集部・島村幸恵)