著名監督が絶賛!女優・前田敦子の魅力とは?
5月18日に、主演映画『クロユリ団地』が公開され、大きく注目されている前田敦子の女優としての魅力に迫った。
昨年8月、AKB48を卒業し、現在は女優業に専念している前田。グループ卒業から1年近くがたつが、今でも前田敦子=AKB48という世間のイメージは強く、彼女を女優として見ないというような意見も少なくはない。それでも、これまでに出演してきた作品の監督らからラブコールを送られていることもまた事実だ。
「人生のおよそ3分の1をアイドルとして生きてきた器の大きさもあって、先輩俳優の芝居にも全然動じず、堂々と受け止める。前田敦子はただ者ではないですね」(『苦役列車』山下敦弘監督)、「感心したのは、集中力の高さ。なおかつ持続力もある。テイクを重ねるたびに良くなるので最後のテイクを採用する場合がかなりの確率でありました」(『クロユリ団地』中田秀夫監督)など、彼女を起用したクリエイターたちからは高い評価を受けている。
役者には自分から役に近づくタイプと、自分に役を引き寄せるタイプがいるといわれるが、前田は明らかに後者だ。自身に近い役を演じたときに、より魅力を発揮する。彼女は自分のことを、「引っ込み思案で前に出るタイプの人間ではない」と語っているが、確かに『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』やフジテレビ系ドラマ「花ざかりの君たちへ ~イケメン☆パラダイス~2011」で演じた明るく活発なキャラクターより、市川準監督『あしたの私のつくり方』『苦役列車』、TBS系ドラマ「最高の人生の終り方 ~エンディングプランナー~」で演じたような、どこか陰があったり、ミステリアスだったりする人物を演じたときに、より輝きを放つ。
加えて、長年トップアイドルとして多くの人に見つめられ続けた前田には、「スター性」がある。AKB48総合プロデューサー秋元康に「天才的なオーラがある」と言わしめた彼女には、人の目を引く力があり、これは女優として大きな武器といえるだろう。
最近では、月に50本以上の映画を鑑賞するなど、自身が理想とする女優へ近づくため、貪欲に努力を続けている様子の彼女。『クロユリ団地』でも迫真の演技を披露し、すでに「あっちゃん」ではない、女優の顔を見せているだけに、これからの彼女の活躍に注目したい。(編集部・堀達夫)