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44歳で大学生を演じた異色俳優に町山智浩もびっくり!

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インド版植木等映画と魅力を語った町山智浩
インド版植木等映画と魅力を語った町山智浩

 インド映画『きっと、うまくいく』の大ヒット御礼イベントが23日、シネマート新宿で行われ、映画評論家の町山智浩が登壇、この10年で大きく変わったインド社会とインド映画について語り、本作の魅力を分析した。

映画『きっと、うまくいく』場面写真

 同作は、インドのエリート大学で友人たちと青春を過ごした主人公が、突如姿をくらました謎と理由を、10年の年月を交錯させてつづるヒューマン・ストーリー。劇中では1999年と2009年、二つのインド社会が描かれる。その間の変化について町山は「インド社会もインド映画も変わった。家族の絆で泣かせる映画ばっかりだったのに、リアルな社会を描くようになった」とその変化を語る。

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 この日のイベントにはインドのネルー大学出身で、日本のIT企業に勤務するプラサード・バクレ氏が出席。町山が現在のインドに詳しい人をと探してもらった人物だというバクレ氏は、「2000年問題が大きかった。プログラムに問題があるため、アメリカからインドに大きな仕事が流れ込んできた。今では(アメリカの)カスタマーサビスや外注などもインドに移っています」とインドの現状と発展の裏側を紹介。

 映画に登場するインド工科大学(ICE)は「ICEに落ちた人がMIT(マサチューセッツ工科大学)に行く」と言われるほどの名門大学。バクレ氏いわく「毎年50万人くらい受験生がいて、1万人が入学する。絶対的な人数が多いので、必然的にレベルが高くなる」というが、「大学内で上級生の下級生に対するいじめもあります」と表に出にくい事実も告白。映画内でもそれを思わせる場面が登場するといい、町山も「出てきますねー」と同意していた。

 同作で主人公を演じたアーミル・カーンは、なんと44歳で大学生を演じている。俳優としても映画大国インドでは異色の存在で、バクレ氏が「年に1本くらいしか映画に出ない」と語ると、観客からも驚きの声が。町山も「普通(のインド映画俳優)は年に2~3本出ていますよね」とビックリ。バクレ氏は「前作はマッチョな役だったのに、スリムにしたり、だぶだぶの服で体型を隠して演じています」と役者としての努力もインドで評価されていると語った。(取材・文:県田勢)

映画『きっと、うまくいく』はシネマート新宿ほかにて全国公開中

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