これは欲しい!SF映画には魅力的なガジェットがずらり!
先週末に公開されて大ヒットスタートを切ったSF大作『オブリビオン』は、大学で機械工学デザインや建築学を学んだジョセフ・コシンスキー監督がメガホンを取った作品というだけあって、劇中に出てくるガジェットのレベルの高さには目を見張るものがある。そこで『オブリビオン』に加え、これまでのSF作品の中から「これは欲しい!」と思わずにはいられない魅力的なガジェットを振り返ってみた。
『オブリビオン』の中でひときわ目を引くのは、主演のトム・クルーズが操縦する「バブルシップ」という名の宇宙空間と大気圏を飛べる2人乗りの航空機。ジェット戦闘機とベル47型ヘリコプターを掛け合わせたような、滑らかでエレガントな見た目で、直線飛行から解放された360度の世界で飛行可能だ。終盤のアクションシーンで操縦かんを握るトムのうれしそうな顔を見れば、トムも「バブルシップ」の魅力にやられてしまっていることは明らか。
トム主演のSF映画では、スティーヴン・スピルバーグ監督の『マイノリティ・リポート』も美しい近未来描写と先進的なガジェットの数々が話題となった作品。トムふんする犯罪予防局の捜査官は仕事中、実際に触れることなく手の動きだけで画面を操作する「グローブ型インターフェイス」を使用している。親指から中指までしかない黒い手袋をはめたトムが、緩いカーブを描いた大きなガラスの画面を前に両手を広げるさまは指揮者並みの優雅さだ。
ジョージ・ルーカス監督が生み出したSF映画の金字塔『スター・ウォーズ』シリーズの「ライトセーバー」が圧倒的な存在感を誇っているのは言わずもがな。2011年にバーミンガム・サイエンス・シティーが発表した調査結果によれば、イギリス人の約20パーセントがその存在を信じているという。また、カルト的人気を誇るSFコメディーの映画版『銀河ヒッチハイク・ガイド』にも「ライトセーバー」を模したパンナイフが出てくる。切ると同時に焼けるという優れものだ。
このほか前述の『銀河ヒッチハイク・ガイド』だけでも、銀河ヒッチハイク・ガイド(銀河をヒッチハイクで旅する人のための電子ガイドブック)、熟考帽(てっぺんにレモン絞り器が付いた白いヘルメット。かぶってレモンを絞ると頭がシャキっとする)、開閉時にため息をつくドアなど個性的なガジェットがずらり。8月、9月には『パシフィック・リム』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『エリジウム』などSF大作の公開も控えており、SF史に残る新たなガジェットが登場するのか注目だ。(編集部・市川遥)
映画『オブリビオン』は公開中