日本のスターは錯覚している?内田裕也が芸能界にチクリ
ロック歌手の内田裕也が9日、都内で行われた映画『最後のマイ・ウェイ』の公開直前イベントに出席した。フランスの人気ミュージシャンの生涯を描いた映画の内容に、「スターの嫌な面が描かれている」という内田は、芸能界と本作を重ね「頭にくるような奴が多い」とチクリ。さらに「ジョン・レノンやオノ・ヨーコ、ロバート・デ・ニーロのクラスになると謙虚で素晴らしい。日本の錯覚しているスターの方たち、ぜひこの映画をご覧になって、さらにスターの道を歩んでいただければ」と内田節全開で映画をアピールした。
内田はこの日、映画にちなんで、今もっとも「マイ・ウェイ」な人生を送っている人物として、デヴィ夫人を伴って出席。イベント冒頭では、若かりしころフランスに住んでいた経験を明かし、フランス語のあいさつを披露した。
破天荒なキャラクターが定着している内田だが、「完全にはマスターできなかったけど、日常会話くらいは覚えているよ。まさか内田裕也がフランス語を話せるとは……とビックリされたのでは」とコメント。「この野郎、ばか野郎、ロックンロール!」と言っているのは表の顔だといい「本当は優雅な男です」と意外な一面を披露した。
その後も内田は、30年来の友人というデヴィ夫人も一緒のためか、破天荒ぶりを封印し真面目なトークを展開。デヴィ夫人とのツーショットにも「まんざらでもないんじゃないかな」とおどけてみせ、デヴィ夫人も「知り合ったころはまだ髪の毛が黒々としていて精悍(せいかん)な男性でいらして。今は気味悪い仙人のような格好をしていらっしゃいますけど、これが内田裕也というイメージになっていますものね」と応じるなど、共演を楽しんでいた。
同作は世界的なヒット曲「マイ・ウェイ」を作ったミュージシャン、クロード・フランソワの波乱に満ちた生涯を描くヒューマン・ドラマ。歌やダンスで世間を魅了し、世界初のファンクラブまで作ったスターとしての華やかな面と、父との確執やライバルへの嫉妬、派手な私生活といった実像も描き出す。(取材・文:中村好伸)
映画『最後のマイ・ウェイ』は7月20日よりBunkamura ル・シネマにて公開