デーブ・スペクターが真面目に日本とアメリカの関係を語る「マッカーサーは日本の最大の協力者」
映画『終戦のエンペラー』の公開を記念して、トークイベント「激マジ討論会~日本人は本当の日本を知らない~」が11日都内で行われ、デーブ・スペクター、春香クリスティーン、ボビー・オロゴンら3名の外国人・ハーフタレントが熱い討論を展開した。
本作は、太平洋戦争終結直後の日本を舞台に描く歴史サスペンス。進駐軍を率いて上陸したマッカーサー元帥(トミー・リー・ジョーンズ)から、太平洋戦争の責任者追究を命じられた男(マシュー・フォックス)が衝撃の事実にたどり着く姿を追う。
デーブは、今作にも登場するマッカーサー元帥と昭和天皇の写真について「日本側から見ると写真そのものが不謹慎に思われたんですが、全世界にとってみればあの写真は必要なワンステップだった。終戦の象徴となる写真」とグローバルな視点で解説。「日本の未来や将来のポテンシャルを見抜いたマッカーサーは、ある意味で日本の最大の協力者でもあった」とデーブらしからぬ真面目な歴史考察を披露した。
一方のボビーも、デーブから「映画を観たのは初めてだから感動も大きい」など適当な冗談でいじられながらも、「今も世界で戦争しているところはあるけど、戦争はお互いの理解力があれば終わらせられるなと思った。今からでも遅くないよ。これから分かち合っていけば、いい国にしていけるし、理解力さえあれば天まで手は届くんじゃないかな」と意外なほどまっとうな意見で会場を納得させた。
さらに、「政治が恋人」というほど政治に深い興味を持っているクリスティーンは、「今、憲法改正などが話題になっていますが、そういったものもここから始まっている。こういう歴史を知らないといけないと思うんです」と真剣な目で語る。この三人だからこその意見が飛び交う討論に、会場の観客たちがうなずく姿が印象的なイベントとなった。
とはいえ、デーブは軽口をたたかないと気が済まないようで、本作に出演している西田敏行について「すっごく良かったんですけど、釣りのシーンがないのが残念」と発言してボビーから「『釣りバカ日誌』じゃねえから!」と突っ込まれたり、女児を出産していたことを告白したフィギュアスケーター安藤美姫選手について、質問されてもいないのに「(子どもの)父親はいずれわかります!」と発言したりと自由奔放。デーブの暴走は逐一ボビーに止められていた。(取材・文:嶋田真己)
映画『終戦のエンペラー』は7月27日より全国公開