尾野真千子、ダメ男の魅力は未知の領域?森山未來と「夫婦善哉」
女優の尾野真千子が7日、都内で行われたNHK土曜ドラマ「夫婦善哉」の会見に森山未來とともに出席し、「どうしようもない人っていうのも魅力の1つ」とダメ男の良さを語った。この日は音楽を担当する金子隆博、制作統括の櫻井賢、チーフ演出を務める安達もじりも出席した。
売れっ子芸者の蝶子と化粧問屋の道楽息子・柳吉による波瀾(はらん)万丈な夫婦の生活を描く本作。森山ふんする柳吉は、酒と女に明け暮れ放浪癖のあるいわゆるダメ男で、蝶子を演じる尾野は「この人の、この髪のクセが好きだとか、この人の食べ方が好きだとか、それがだんだんと大きくなって、好きになっていったのだと思います」とダメ男を健気に支える妻の心情を語った。
さらに柳吉について「どうしようもない人っていうのが魅力の1つになったんだと思います」と続けた尾野。一方、自身のプライベートでダメ男に惹(ひ)かれる可能性については「それはどうでしょう。わたしにはまだまだわかりかねますね。未知の世界ですよ」とあくまで役柄の上のことと話した。
同作は、大阪の文豪・織田作之助による同名小説が原作。森繁久彌と淡島千景が出演した1955年の映画版でも知られ、連続ドラマ化は今回が初。原作も映画も名作と呼ばれるだけに、尾野は「お相手が森山さんと決まっていたので、(これまでの映像化作品を)越えるとか、どう比べられるとかを抜きにして、わたしたちらしい夫婦を演じようと思いました」と振り返る。
また森山も、出演に至った経緯について「原作を読ませていただいて、この世界、この夫婦の営みをやってみたいと思ったことと、相手が真千子だったから」と断言。ドラマでは、そんな二人ならではの夫婦像が存分に表現されており、会見でも役柄同様の仲の良さを見せていた。そして森山は、「今まで大阪を知る機会があまり多くなかったけれど、3か月撮影をして、すごく大阪が好きになりました」と大阪愛を告白。「東京では絶対に作れないドラマができたと思います」と自信をのぞかせていた。(取材・文/嶋田真己)
土曜ドラマ「夫婦善哉」は8月24日より放送開始 毎週土曜日 午後9時~9時58分放送(連続4回)