現役大学生女優・水本佳奈子、"ピンク四天王”サトウトシキ監督が太鼓判!
俳優・平田満が若き日の情熱を取り戻そうと奔走する中年男を熱演する青春ファンタジー映画『モーニングセット、牛乳、春』の公開初日舞台あいさつが17日、都内で行われ、今作でヒロインを演じる新人の水本佳奈子が主演の平田と共に登壇し、初出演作での苦労話や撮影秘話などを明かした。この日は他に共演の伊藤猛、川瀬陽太、ほたる、サトウトシキ監督も登壇した。
ベテラン俳優の平田満を相手に堂々とヒロイン・春を演じた水本は多数の候補者の中からオーディションで選ばれた弱冠20歳の新人女優。事務所にも未所属の、京都造形芸術大学の3回生だ。壇上に立つと「皆さんの目に触れられる映画に出ていること、ここに立てることが信じられない」と恐縮気味にコメント。
さらに「今までやってきたのは舞台が中心。『舞台っぽさを抜け』と現場でよく監督に叱られました」と撮影時の苦労を明かし、「声の出し方など、舞台とは違っていて、『何も考えるな』と言われました。劇中レストランのシーンなど、わたしのために時間がかかってしまい、半分泣きそうになりながら、監督にお尻を叩かれてやりました。刺激的な現場でした」と振り返った。
今後は林海象監督・永瀬正敏主演の映画『彌勒 MIROKU』に出演する他、来年公開予定の柄本明、岸部一徳出演の映画『正しく生きる』のヒロインを務めることも決まっており、実力派女優としても注目が集まるが、そんな水本を監督は「仕事熱心。今後役者を生業にしたいと希望を持っているが、何も心配ない。今回も短い時間の中でよく頑張ってくれた」と評価し、「まだ、(役を)つくり上げ切れていない部分もあるが、彼女ならではの良さがある」とエールを送った。
『モーニングセット、牛乳、春』は瀬々敬久、佐野和宏、佐藤寿保らとともに「ピンク四天王」と呼ばれた鬼才サトウ監督の作品。幼なじみの訃報をきっかけに、過去と現在、そして禁断の秘密をめぐる終わりのない旅に出た会社員・佐々木一郎(平田)が、不思議な魅了を放つ若い娘・春(水本)と出逢い、かつての情熱を取り戻そうと奔走するさまが描かれる。(取材・文 名鹿祥史)
『モーニングセット、牛乳、春』は中川コロナシネマワールド他全国順次公開中