北乃きい、池松壮亮との忘れられない撮影秘話に思い出し笑い!
人気漫画家・西原理恵子が、漫画家として歩みだすまでの自身の経験を基に描いた自伝的コミックを映画化した映画『上京ものがたり』で、将来への不安を抱きながら暮らす恋人同士を演じた北乃きいと池松壮亮が、撮影秘話を明かした。
大好きな絵を描くために、田舎から上京してきた美大生の菜都美を演じた北乃と、菜都美の家に転がり込むヒモ同然の恋人・良介を演じた池松。スクリーンの中の二人のやり取り、醸し出す雰囲気は、どれを取っても実にリアルで自然なのだが、驚くことに事前の打ち合わせなどは一切せず、撮影の合間も密にコミュニケーションを取ってはいなかったという。
だが、北乃には忘れらない強烈な思い出が一つあるそう。それは、共演者が入ったトイレのドアを、そうとは知らずに池松が開けてしまったというもの。その様子を目撃した北乃は、そのときのことを身振り手振りを交えながら説明し、「普通は驚くと思うんですけど、池松さんはポーカーフェイスだったので、すごいなと思いました(笑)」と思い出し笑い。
「内心ドッキドキだったと思いますよ、平然を装っていただけで(笑)。格好つけていたんだと思います」と弁明する池松を「でも、良介だったらと考えると、同じリアクションを取っていたと思うんです。きっと、成り切っていたんでしょうね」とフォローし、「いい距離感でしたよね」と懐かしんだ。
そして本作について「魅力はセリフですね。台本を読んでいても、自分でセリフを発していても全てが響くんです」と北乃が語ると、池松も「菜都美が良介と出会うように、全てに意味があると思うんです。だから、この作品も胸に刺さるんだと思います」とコメント。漠然とした将来への不安を胸に抱きつつ、それでも前に進もうともがく菜都美たちに、誰もが共感するに違いない。(取材・文:小島弥央)
映画『上京ものがたり』は8月24日より公開