新作4本中3本が不調!『プレシャス』監督最新作がナンバーワン -8月19日版
全米ボックスオフィス考
映画『プレシャス』で一躍脚光を浴びたリー・ダニエルズ監督の伝記ドラマ映画『ザ・バトラー(原題) / The Butler』が、2,464万ドル(24億6,400万円)をたたき出して全米映画のトップに輝いた。本作は、ホワイトハウスの執事として歴代8人の大統領を支えてきた男とその家族の生きざまを公民権運動などを背景に描いた話題作で、アカデミー賞にノミネートされるのではないかといううわさで持ち切りの作品である。(1ドル100円計算)
第2位は、先週と変わらずコメディー映画『ウィアー・ザ・ミラーズ(原題) / We’re the Millers』で1,796万ドル(約17億9,600万円)。落下率は32パーセントとなっている。第3位は、2ランクダウンのSF映画『エリジウム』で、1,369万ドル(約13億6,900万円)。現時点で、ニール・ブロムカンプ監督の前作映画『第9地区』2週目までの興収を、およそ1,700万ドル(約17億円)ほど下回っており、トータルで1億ドル(約100億円)の大台に乗せられるか微妙なところになっている。
今週の第4位は、ディズニーアニメ映画『プレーンズ』で1,339万ドル(約13億3,900万円)。公開から10日で4,534万ドル(約45億3,400万円)の興収を記録している。
トップ5の最後は、高校生がヒーローとなって悪者をズタズタにするアクションコメディー映画『キック・アス』の続編となる映画『Kick-Ass 2』(原題)。初登場で興収1,333万ドル(約13億3,300万円)という不本意な成績だった本作は、出演したジム・キャリーがコネティカット州での小学校銃乱射事件にショックを受け、激しいバイオレンス描写が売りの本作におけるPR活動を一切拒否するという異例の事態に直面。公開前からつまずく形となり、いざ公開されても盛り返せず残念な結果となった。
今週末公開の大型作品は、人気小説を映画化したファンタジー・アドベンチャー映画『ザ・モータル・インストルメンツ:シティー・オブ・ボーンズ(原題) / The Mortal Instruments: City of Bones』、イギリスのおとぼけコンビのサイモン・ペッグとニック・フロスト出演コメディー映画『ザ・ワールズ・エンド(原題) / The World’s End』 、そしてホラー映画『ユー・アー・ネクスト(原題) / You’re Next』となっている。 (ロス取材・文:明美・トスト / Akemi Tosto)