今年はカンバーバッチ祭り!トロント国際映画祭が盛大に開幕
第38回トロント国際映画祭
オスカー前哨戦として注目を浴びている第38回トロント国際映画祭が現地時間5日、盛大に開幕した。今年のオープニング作品は映画『ドリームガールズ』のビル・コンドン監督がメガホンを取った『ザ・フィフス・エステート(原題) / The Fifth Estate』。ベネディクト・カンバーバッチが渦中にあるウィキリークスのジュリアン・アサンジを演じたことで話題の作品だ。
レッドカーペットに登場したベネディクトは「僕が初めて大作で主役を演じた作品がオープニングに選ばれるなんて、本当に光栄なことだと思う。しかも、トロント映画祭は観客参加型の素晴らしい映画祭だからね」と喜びのコメント。「今日は観客と一緒に映画を観られるので、それも最高の体験になるよ」と声を弾ませた。
このほか今年のトロント映画祭は、ベネディクトの出演作である『オーガスト:オーセージ・カウンティー(原題) / August: Osage County』(メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツら共演)と『12イヤーズ・ア・スレイブ(原題) / 12 Years a Slave』(ブラッド・ピット、マイケル・ファスベンダーら共演)も出品されているなど、まさに「カンバーバッチ祭り」状態。2作ともアカデミー賞に何かしら関わるのは間違いないだろうといわれている。
また、邦画では松本人志監督作『R100』がワールドプレミア上映されるほか、渡辺謙主演作『許されざる者』、宮崎駿監督作『風立ちぬ』、是枝裕和監督作『そして父になる』、園子温監督作『地獄でなぜ悪い』、黒沢清監督作『リアル~完全なる首長竜の日~』と海外においてもすでに尊敬されている監督、俳優の作品が上映される予定だ。
映画祭最終日の現地時間15日には、最高賞となる「観客賞」が発表される。オスカーのカギを握るトロント映画祭の行方に注目したい。(取材・文:中村明美)
第38回トロント国際映画祭は現地時間9月15日まで開催