ドルビー創業者レイ・ドルビーさんが死去 享年80歳
映画やテレビ向けの音響技術の研究・開発で知られる米ドルビー・ラボラトリーズの創業者で、音響技術者のレイ・ドルビーさんが現地時間12日、米サンフランシスコの自宅で亡くなった。80歳だった。報じたDeadline.comなどによると、ドルビーさんはアルツハイマー病を患っており、7月には白血病と診断されていたという。
ドルビーさんは、1949年から1952年にかけ、米アンペックス社においてオーディオ機器やビデオテープのレコーダーシステムの開発などに従事。その後、英国ケンブリッジ大学における物理学の博士号取得などの研究生活を経て、1965年にロンドンでドルビー・ラボラトリーズを設立した。
音声の雑音を低減するノイズリダクション技術やサラウンドステレオシステム「ドルビーサラウンド」などを開発。同社の技術は、今日多くの映画館や家電メーカーによって広く使用されており、その技術貢献などから、これまでにアカデミー賞やエミー賞を複数受賞しているほか、1986年には大英帝国勲章を受勲されている。(編集部・入倉功一)