日本語もしゃべる!『怪盗グルー』黄色い謎の生き物・ミニオン誕生秘話!
2013年全世界興行収入第2位という大ヒットを記録中のアニメーション映画『怪盗グルーのミニオン危機一発』のクリス・ルノー監督がインタビューに応じ、劇中に登場する謎の黄色い生き物・ミニオンの誕生秘話を明かした。本作は悪党グルーを主人公にした『怪盗グルーの月泥棒 3D』(2010年)の続編で、ミニオンはグルーに雇われた子分たち。キュートなミニオンは世界中で人気を博し、本作のヒットの立役者となっている。
ルノー監督は、共同監督のピエール・コフィンと共に「悪党といえどもグルーは悪い人間ではないから、伝統的な“悪党の子分”は必要ない」という映画の根幹を成す発想からスタートし、悪党の世界におけるコメディー的要素としてミニオンを登場させることにしたと語る。当初考案されたミニオンは「小さく、丸型で、一つ目のロボット」だったが、より魅力的で感情移入できる存在にするべく「生き物」という設定になった。
そしてルノー監督が描いたラフなスケッチを基に、ミニオンをオーバーオールを着て常に溶接用ゴーグルを掛けた、小さなピル型の黄色い生き物という現在の姿に仕上げたのはプロダクション・デザイナーのエリック・ギヨン。ミニオンには一つ目と二つ目がいるが、一つ目は「ロボット」時代の名残といえるだろう。また、ミニオンの子どものようないたずら好きな性格や振る舞いは、ストーリーボード・アーティスト、デザイナー、脚本家、アニメーターらが出し合ったアイデアによって形成された。
これらに加えてミニオンの特徴となっているのが、独自のおかしな言葉を話す点。「『アイス・エイジ』のスクラットのような言葉を話さないキャラクターから、『スター・ウォーズ』シリーズのR2-D2やジャワといったより洗練された“言葉”を話すキャラクターまで研究した」と振り返ったルノー監督は、「ピエール(・コフィン監督)が試しに“パンケーキ”と“キッチン”という英単語を意味不明な言葉と交ぜてアフレコしてみたんだ。そしたら(プロデューサーの)クリス・メレダンドリが『君がミニオンの声をやるべきだな』って言ったんだよ」とミニオンの言葉と声優が決まった経緯を説明した。
最初の言葉が“パンケーキ”と“キッチン”だっただけに、その後もミニオンの言葉には食べ物関連の単語がたくさん出てくることに。あるシーンでミニオンが言う合言葉「プーレ・ティカ・マサラ」はインドのカレー料理のフランス語名だ。ルノー監督が「彼らの言葉は意味不明な早口言葉と、いろいろな国の言葉からできている。日本語もあるよ」と語る通り、本作でも「カンパイ」というミニオンの声を聞くことができる。ぜひチェックしてみてほしい。(編集部・市川遥)
映画『怪盗グルーのミニオン危機一発』は9月21日よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国公開