安藤サクラ、劇場未公開の夫との初共演作を振り返る
女優の安藤サクラが22日、第五回下北沢映画祭で特別招待上映された2009年製作の劇場未公開作品『僕らは歩く、ただそれだけ』の舞台あいさつに廣木隆一監督と登壇した。本作は安藤の夫・柄本佑との初共演作で、安藤は、夫との当時の撮影エピソードなどを交えつつ、当時の思い出などを語った。
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バンド「SPANK PAGE」のシングル「ame ~rain song~」のPVとして、2009年に撮影され、その後、監督の意向もあって長編映画へと発展させた本作。安藤は「まだ、映画に出ることも少なかった時代で、まさか、あの廣木監督の映画に出られるなんて思いもしなかった」と当時を振り返る。
面談で初めて会った監督の印象は「すごい恐いおじさんだなって思った。変な部分からこちらを見透かそうとしているんじゃないかって。だから、面談ではほとんど言葉を話さなかったんです」と言い、当時は今よりも随分太った状態でこの映画に出たことを監督の前で告白。「別の映画の役作りで太れと言われていた時代で、歩くとドスッ、ドスッていう感じになるほど太っていた。そこが今にして監督には申し訳なかったなと思ってます」と照れくさそうに話した。
後に夫となる柄本とはこれが初共演だった。撮影はたった3日で終わったが、「下北沢での撮影は本当に楽しかった」といい、「佑君とは初めて共演した作品だし、いろんな縁を感じる映画です」と本作を形容。下北で撮影中、柄本と入ったラーメン屋で園子温監督と遭遇したエピソードなどを楽しそうに明かしていた。
劇場未公開作品『僕らは歩く、ただそれだけ』は、恋人がニューヨークへ去ってしまった喪失感を取戻すため、カメラを手に故郷へと赴く主人公みゆき(安藤サクラ)の姿を描いた作品。下北沢がロケ地として使われたことから今回、下北沢映画祭で特別招待上映された。(取材・文 名鹿祥史)