劇場版「ドラえもん」最新作、スペインで初上映!
第61回サンセバスチャン国際映画祭
現地時間21日、第61回サンセバスチャン国際映画祭の子ども映画部門で、『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』が上映された。スペイン初上映とあってドラえもんとのび太も駆け付け、あっという間に子どもたちに取り囲まれる熱狂ぶりとなった。
『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』場面写真
スペインでは1994年から「ドラえもん」のテレビ放送がスタートし、現在も放送中。本作は日本で今年3月に公開されたばかりだが、早くも10月31日のスペイン公開が決定している。
同国での人気を支えているのは、個性豊かなキャラクターたちが織りなす夢とアイデアにあふれたストーリーだけではない。スペインは地方によって独自の言語を持つため、映画は公用語のカスティーリャをはじめ、バスク、ガルシア、カタルーニャの4つの吹き替え版を用意するという細やかな配慮がある。この日は、地元のバスク語とカスティーリャ語の2バージョンが上映された。
さらに吹き替え版では、日本ならではの習慣や文化がスペインの子どもたちでも理解できるようにと、脚色した台本を使用しているという。配給元のLUKインターナショナルのフランシスコ・ダラタコス社長は「わが国の首相の支持率は下がる一方ですが、ドラえもんの人気は20年間変わりません(笑)」とブラックジョークを交えながら説明した。
この日も上映中は子どもたちのみならず、親たちの笑い声も絶えず。そして、同じく現地語に吹き替えられたエンディングテーマ「未来のミュージアム」が流れると踊りだす親子も出るなど、ドラえもんの世界を最後まで楽しんでいた。(取材・文:中山治美)
第61回サンセバスチャン国際映画祭は9月28日まで開催