『おしん』中国版アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞!日本映画初の快挙!
最高視聴率62.9パーセントを誇る大ヒット同名ドラマの映画化『おしん』が27日、中国版アカデミー賞として知られる中国本土最大の映画祭「第22回金鶏百花映画祭」で国際映画部門最優秀作品賞を受賞した。同部門で日本映画が最優秀作品賞を受賞するのは初めての快挙となる。
世界68の国と地域で放送されているテレビドラマ版「おしん」は、中国では1985年3月から「阿信」(アーシン)として吹き替え放映。視聴率は脅威の75.9パーセント(NHKアーカイブスより)を記録し、絶大な支持を集めている。また、中華圏で人気の台湾のロックバンドMaydayが日本のロックバンドflumpoolとコラボレーションした楽曲が本作の主題歌に起用されていることもあり、現地での作品への注目度は高かった。
授賞式では、「30年前、中国でも話題をさらったあの『阿信』が映画になって帰ってきました!」と司会者に紹介され、客席からの拍手を浴びながら笑顔で登壇した冨樫森監督がトロフィーを受け取った。冨樫監督は「苦労を共にした全てのキャストとスタッフと一緒にこの栄えある賞をいただきたいと思います。あの極寒の山形で、親もとを離れて一人で頑張った濱田ここね、この賞はあなたのものです。あなた無くして、この映画はできてなかった」と主演女優を称えた。
金鶏百花映画祭は、中国の映画業界関係者や製作者、一般人の投票を含め大賞を決める参加者約4万人規模を誇る中国本土最大の映画祭。邦画では、本木雅弘主演の映画『おくりびと』(滝田洋二郎監督)が2008年に男優賞・監督賞・作品賞を、堤真一主演の『孤高のメス』(成島出監督)が2010年に最優秀賞を、『エクレール~お菓子放浪記』(近藤明男監督)に主演した子役・吉井一肇が2011年に男優賞を受賞している。
映画『おしん』は、大ブームを巻き起こしたNHK連続テレビ小説「おしん」の少女時代に焦点を絞り映画化した感動のヒューマン・ドラマ。苦しい家計のためにやむなく奉公に出されたおしん(濱田)がさまざまな苦難に見舞われながらも、たくましく生きていく姿を描く。(編集部・小松芙未)
映画『おしん』は10月12日より全国公開