中村獅童、ハエとの戦い心苦しい…実は先々代・勘三郎さんの生まれ変わり?
歌舞伎役者の中村獅童が7日、吹き替え声優を務めるハエが主人公のインド映画『マッキー』の公開アフレコを行い、「ハエと歌舞伎は、実はとても縁が深くて縁起のいいもの」と歌舞伎界に伝わる由緒ある伝説を語った。
本作は、マフィアの恋敵となったために殺害された青年がハエに生まれ変わり、愛する女性を守るために戦う姿を描いたコメディー映画。中村は、そのハエと戦いを繰り広げる、マフィアにして悪徳実業家スディープの声を演じる。
ハエを殺そうとする役どころに中村は「歌舞伎の世界では、ハエは先々代の勘三郎のおじいちゃま(17世中村勘三郎)の生まれ変わりと信じられていて。歌舞伎座の舞台でも、ふとハエが飛んできて(自分に)とまるときがある。そんなときは勘三郎さんが助けに来てくれたってみんな思うんだ」とコメント。そのため「この映画では戦わなきゃいけないのが心苦しい」と心境を明かす。
また「もともと歌舞伎には、クモと戦ったりキツネが人間に化けたり、奇想天外なものがたくさんある」という中村。そのため歌舞伎と不思議なつながりを持つ本作に「だからこの映画みたいな題材も、歌舞伎でこそ生きる発想」とイメージを膨らませていた。
一方、前田敦子との熱愛が報じられた歌舞伎界の後輩・尾上松也について中村は「来月舞台で一緒なんだけどね。そのときに『どうなんだ?』って詳しく聞いておきます」とコメント。「最近は若い人が元気だから。俺は真面目です」と意味ありげな笑みを見せていた。(取材 / 岸田智)
映画『マッキー』は10月26日より全国公開