『ワールド・ウォー Z』原作者、予告編でヘコんだ?スティーヴン・キングに励まされる
大ベストセラーを記録した映画『ワールド・ウォー Z』の原作小説や、「ゾンビサバイバルガイド」の著者マックス・ブルックスが、今年アメリカで発売され人気を呼んでいるコミック「ザ・エクスティンクション・パレード(原題) / The Extinction Parade」の、ニューヨーク・コミコンで開催されたパネル会見に登壇した。
嫌いにはならなかった映画『ワールド・ウォー Z』フォトギャラリー
ブラッド・ピットが主演した『ワールド・ウォー Z』が今夏大ヒットを記録したマックスは、映画版について「嫌いになるだろうと予想していたけど、ならなかった。だって僕が書いた小説とは無関係だからね! (ピットが演じた)ジェリー・レインは僕が書いたキャラクターじゃないし。映画と感情的な結びつきを感じることはできなかった。夏休みのブロックバスター映画としては楽しめる作品かな」とコメント。しかしそう言いつつも、最初に予告編を観たときはショックを受けたといい、フランク・ダラボン経由でスティーヴン・キングから励ましのメールをもらったと明かした。
同作やドラマ「ウォーキング・デッド」など、昨今高まるゾンビ人気の要因についてマックスは「今がいろいろな意味で不安定な時代だからだ」と分析。「みんなゾンビの映画やテレビドラマを観て、世紀末なんて本当は何も起こらないんだ、フィクションなんだと確認して不安を取り除きたいからじゃないかな」と続けた。
マックスの父親は、映画『プロデューサーズ』などで知られるコメディー界の大巨匠メル・ブルックス。作家として父親にインスピレーションを受けたか? という質問に対してマックスは、「そうだね、メル・ブルックスは面白い人だからね! それに彼は第2次世界大戦の退役軍人だ。ドイツでエンジニアとして、ブロンド長身のドイツ人と戦ったんだよ。戦地でのサバイバル術についても、いろいろ教えてもらった。そういう意味では、影響は受けたかな」と笑顔で答える。
そんなマックスがストーリーを担当する「ザ・エクスティンクション・パレード(原題)」は、人類とゾンビとバンパイアによる三つどもえの戦いを描いたホラー・コミック。第3号が発売になったばかりだが、現在テレビドラマ化の企画が進められており、「(製作会社と)もうすぐ契約を結ぶことになる」と明言。こちらにも期待したい。(小林真里)