森三中・大島、丸刈りの“おっさん”役で映画初主演
お笑いトリオ・森三中の大島美幸が来年公開の初主演映画『福福荘の福ちゃん』(藤田容介監督)で女性ながら丸刈りの“おっさん”役を務めることになり、20日、都内にて断髪式を行った。ショートカットの大島の髪にバリカンを入れたのは、共演の水川あさみと荒川良々。約10年ぶりだという丸刈りに大島は「最初はやっぱり『髪は女の命』というものですから、泣いてしまったり、悲しい気持ちになるかと思ったのですが、意外に楽しい気持ちが勝っております」と笑顔を見せた。
映画『福福荘の福ちゃん』は、『全然大丈夫』(2008年公開)などの藤田容介監督がおっさんに成りきった大島のコントを見たことがきっかけで生まれたオリジナル作品。「女が男を演じるという映画を作ります。危険な賭けですが、大島美幸さんなら大丈夫です」と語る藤田監督は、「大島さんに断られたら企画が終わっちゃう。代役は誰も考えられなかった」というほど大島の主演に思い入れは強い。
「福福荘」に住む塗装工・福田辰男、通称・福ちゃんは、働きものでケンカも強いが女性には奥手。中学時代の初恋の相手・千穂(水川)に約20年ぶりに再会したことから、女性に対してのトラウマを抱くことになった壮絶ないじめの張本人・千穂への恋心を募らせていく人情喜劇が描かれる。荒川は福ちゃんの仕事仲間・シマッチを演じる。
福ちゃんの役づくりの一環で丸刈りも辞さなかった大島は、本作で映画初主演を飾る。「あまり気負いせずに楽しんで、楽しいものを皆さんと藤田監督と一緒に作れたらいいなと思っています。『やったるで』という気持ちです」と気合十分。髪型以外にも1か月前から「大股を開いて座ったり、男っぽくしようと心掛けています。おじさんで一人身なので、そういう生活を送ろうと、あまりオーガニックのものとかを食べないようにしています」と役づくりに余念がない。
「福ちゃんになるための一歩を一緒に踏み出せた気持ちです」と語った水川は、「バリカンを一発目に入れなくちゃいけなくて、ちょっと緊張したんですけど、とてもお似合い」と大島の丸刈りをベタ褒め。荒川も「一緒にお風呂でも行きたいですよね」とすっかり男らしくなった大島に声を掛け、笑いを誘った。
本作は10月23日にクランクイン。製作前にもかかわらず、ドイツ、イギリス、イタリア、台湾などの海外公開が決定している。(編集部・小松芙未)
映画『福福荘の福ちゃん』は2014年、全国公開