二階堂ふみ主演『ほとりの朔子』、フランス・ナント三大陸映画祭でグランプリ受賞!
二階堂ふみが主演を務める映画『ほとりの朔子』が、フランスで開催された第35回ナント三大陸映画祭でグランプリにあたる「金の気球賞」と、映画を学ぶ学生を中心とした審査員団によって選ばれる「若い審査員賞」をダブル受賞した。二階堂は「とってもうれしいです! すてきな作品なので、いろんな方に観てもらえると幸せです」とコメントを寄せた。
ナント三大陸映画祭は、フランス・ロワール地方の都市ナントで1979年から開催されている映画祭。アジア・アフリカ・ラテンアメリカの三大陸の作品に特化し、アッバス・キアロスタミ、ホウ・シャオシェン、アボルファズル・ジャリリ、ジャ・ジャンクーといった映画監督をいち早くヨーロッパに紹介してきた。
日本からは、1998年に是枝裕和監督の『ワンダフルライフ』、2011年に富田克也監督の『サウダーヂ』が「金の気球賞」を受賞。昨年2012年には、本作のメガホンを取った深田晃司監督も所属する劇団・青年団を追ったドキュメンタリー『演劇1』『演劇2』(想田和弘監督)が「若い審査員賞」を受賞している。
ナントを訪れた深田監督は今回の受賞を受け、「わたしは『ざくろ屋敷』という作品の取材で、25歳のときに初めてフランスのロワール地方を訪れました。その作品はわたしにとって大きな転機になったのですが、それから8年後にこうしてナントの地に新作を携え訪れて、栄誉ある賞を受賞できたことに、深い充実感を感じています」と喜びを語った。
本作は、大学受験に失敗し現実逃避中の朔子(二階堂)が、叔母(鶴田真由)の誘いで訪れた海と山のほとりの避暑地で、福島から来ている同世代の孝史(太賀)と出会い、淡い恋心を抱く姿を描いた青春物語。先月行われた第26回東京国際映画祭コンペティション部門でも上映され話題を集めた。(編集部・中山雄一朗)
映画『ほとりの朔子』は2014年1月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開