『悪魔の毒々モンスター』ロイド・カウフマン来日!「安堂ロイドです」と自己紹介?
映画『悪魔の毒々モンスター』などで知られる映画製作会社トロマ・エンターテインメントの代表ロイド・カウフマンが18日、都内で行われた『ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた』のプレミアに出席した。登壇するや日本語で「皆さんこんばんわ。安堂ロイドです。じぇじぇじぇ! 今でしょ。倍返しだ!」と畳み掛けるロイドの姿に、会場は大喝采となった。
エロ・グロ・バイオレンス描写満載のB級映画を数多く手掛け、世界的にカルト的なファンを持つトロマ。その代表で御年67歳のロイドは、のっけから年齢を感じさせない、非常にパワフルでエネルギーに満ちあふれるコメントで劇場を沸かせる。
『ファーザーズ・デイ』は、そんな1980年代に量産されたトロマ作品のキッチュで悪趣味なテイストをこよなく愛するカナダの映像作家集団「アストロン6」によるバッドテイストムービー。世の父親ばかりを襲い、レイプし、惨殺してその肉を食う“父の日殺人鬼”ファックマンと対峙する男たちの姿を描き、製作をロイドが担当。彼の映画のトレードマークとも言うべき残酷描写をはじめ、太った男、女性のヌードといった描写も続々と登場する。
トロマ主催の映画祭に出品された「アストロン6」の短編映画を観たロイドは、彼らの才能にほれ込み本作への出資を決意。「そのときの彼らには、次の映画を作る資金がなかった。しかしこの映画を作ったおかげで、彼らは新しい映画も作ることができた。それはトロマのおかげだ。でも彼らはすでにビッグになってしまったので、もう仕事をすることはないだろうね」と誇らしげな顔で語る。
そのトロマは来年40周年を迎える。その歴史を振り返り「イーライ・ロスやジェームズ・ガン、トレイ・パーカーなど多くのクリエーターを発掘してきた」と誇らしげな顔のロイド。代表作『悪魔の毒々モンスター』もハリウッドリメイクが進行中だといい「100億円を超えるバジェットになる。これで大きな利益が得られるかもしれない」とコメント。さらに「完全に決定はしてないが、シリーズ5作目が決定すれば僕が監督をやる」と語り、まだまだ衰えない制作意欲を見せつけていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた』は2014年1月11日より新宿武蔵野館にて公開