『風立ちぬ』が本年度興収ナンバーワンに!邦画ベスト4はアニメが独占!
2013年度の邦画作品興行収入ベストテンランキングが文化通信社から発表され、宮崎駿監督の『風立ちぬ』が推定興行収入120億円で年間1位を記録したことが明らかになった。
今年7月20日に公開された『風立ちぬ』は8週連続で1位を記録。宮崎監督の引退宣言といった話題性もあり、ベストテンには14週連続ランクイン。2010年に日本公開された『トイ・ストーリー3』以来、3年ぶりの100億円突破作品となった。
年間2位は『ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット』。昨年12月15日に公開された同作は、4週連続で1位を獲得。その後も9週連続でベストテン入りを果たすロングランヒットを記録し、最終興収は68億5,000万円だった。年間3位は『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』で、新シリーズ最高興収となる39億8,000万円を記録した。
以下、年間4位は『名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)』で36億3,000万円。5位『真夏の方程式』33億1,000万円。6位『映画 謎解きはディナーのあとで』32億5,000万円。7位『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速(しんそく)のゲノセクト ミュウツー覚醒』31億7,000万円。8位『そして父になる』31億5,000万円(推定)。9位『DRAGON BALL Z 神と神』30億円。10位『清須会議』30億円(推定)と続く。
上位4作品を占め、かつベストテン内にも6本がランクインするなど、アニメの強さが際立った2013年。今回はランク外だったが、『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(興収10億円)、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』(推定興収22億円)といった深夜アニメ発の作品が、一般層を巻き込んでヒットしたことも新たな潮流といえる。また、福山雅治主演作品が2本ベストテン入りしたことも特筆したい。
ベストテン中7本は東宝作品が占めた。昨年は『海猿』『踊る大捜査線』といった数字が見込める大ヒットシリーズに加え、予想外のヒットを飛ばした『テルマエ・ロマエ』などが興収50億円を突破し、東宝歴代2位の累計興収約741億円(1月~12月)を記録した同社だが、今年の50億円超え作品は『風立ちぬ』一本のみ。今年1月~11月の累計は前年比82.1パーセントの約574億円と、昨年を下回りそうだが、それでも10年連続で興収500億円を突破することになり、業界1位の座は揺るがない。またフジテレビが製作に関与した映画が6作品を占めたことも、今年の特色として付け加えておきたい。(ランキング・数字などは興行通信社、文化通信社、配給元など調べ)(取材・文:壬生智裕)