岩井俊二、初の連続SFドラマに手応え!「裏で相当SFを書いていた」
映画監督・岩井俊二が初めて連続ドラマを手掛けたとして話題の「なぞの転校生」(テレビ東京系)の製作会見が8日、都内で行われ、企画プロデュース・脚本を務めた岩井が、SF作品や連続ドラマへの思いを語った。この日は、岩井のほか、主演の中村蒼、本郷奏多、桜井美南、長澤雅彦監督が出席した。
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眉村卓の名作ジュブナイル小説を原作にした本作。岩井は「SFはやってはいたんだけど、なかなか世に出る機会がなかった。学園ものなどが世に出る裏で実は相当SFを書いていた。もともとSFが好き。観るものもSFが多い」と満を持して手掛けたSFドラマだったと明かす。また、自らを「眉村卓世代」だと説明し「中学1年生のときに眉村作品に出会った。漢字3文字の眉村さんの名前を見るだけで当時の思いがよみがえってくる。眉村作品を手掛けるのは至福の時間だった」と笑顔を見せた。
初の連ドラについては「2時間の映画とは違って、(脚本を)書いても書いてもまだ足りないという状況だった。やってみて改めてテレビドラマは大変な仕事だと思った。でも映画では描き切れないところまで描き切れて充実感があった」とコメント。本郷は「『照明の位置を決めて撮る』とかしない独特の撮影スタイルが新鮮で、初心に帰るような感じがあった」、中村は「怒涛(どとう)の1か月間。毎日本当に撮影が大変だった。岩井作品に出ることができてうれしかった」と撮影を振り返っている。
本作は、SFオタクの岩田広一(中村)が通う高校に、謎めいた転校生・山沢典夫(本郷)が現れたことで始まる物語。長澤監督は「岩井さんとは20年の付き合い。ピュアでダークな岩井さんならではの世界の中で、岩井さんってこんなに笑いを書く人なんだっていう新しい発見もあった。そこにも注目してみてほしい」と期待をあおった。(取材・文 名鹿祥史)
ドラマ24「なぞの転校生」は1月10日スタート テレビ東京系にて毎週金曜深夜0時12分~0時52分放送