黒木華、初対面で「流し目」のやり方を伝授される
日本橋三越本店と映画『小さいおうち』とのタイアップ企画「昭和モダンカフェ」が8日オープンし、同作のメガホンを取った山田洋次監督と女優の黒木華がトークイベントを行った。本作が山田組初参加となった黒木は、「初めて監督とお会いしたときに『流し目』のやり方を伝授された」と明かし、山田監督が照れ笑いする一幕があった。
本作は、第143回直木賞を受賞した中島京子のベストセラー小説を名匠・山田洋次が実写化したラブストーリー。とある屋敷でお手伝いさんをしていた女性タキがノートに残した恋愛模様とその裏に秘められた意外な真実を、親族の青年の目を通して描き出す。
また、映画の舞台となった赤い屋根の「小さいおうち」は、昭和モダンの建築様式を徹底再現したもので、今回、日本橋三越本店とのコラボによってこの家をイメージしたテーマカフェがオープン。かっぽう着姿の店員が懐かしい昭和スイーツでおもてなしをするほか、劇中実際に使われた着物や小道具、セットのオブジェなどが展示され、映画の世界観をたっぷり堪能できる。
物語の重要な鍵を握るタキの若き日を演じた黒木は、「着物で生活することがないので、毎日そのしぐさをやっているように(自然に)演じるのが難しかった」と撮影当時を振り返る。また、山田監督とのエピソードについて「初めてお会いしてごはんに連れていっていただいたとき、『流し目』のやり方を教えていただいたことがとてもうれしかった」と明かすと、山田監督は「あ、そうだったね!」と思い出し、しきりに照れていた。
一方の山田監督は、「この映画には、僕が幼い頃過ごした東京郊外の暮らしが原風景としてある。当時はデパートへ行くことが最大のイベントで、とくに三越へ行くときはわくわくしましたね。その憧れの三越にこうしてカフェを作っていただき、とてもうれしく思っています」と喜びをあらわにした。(取材・文:坂田正樹)
「昭和モダンカフェ~小さいおうち~」は1月28日まで日本橋三越本店本館1F・中央ホールにて開催
映画『小さいおうち』は1月25日より全国公開