松田龍平、「キネ旬」史上初の快挙!新人俳優賞からの主演男優賞受賞!
映画雑誌「キネマ旬報」が主催する「第87回キネマ旬報ベスト・テン」で主演男優賞に選ばれた俳優の松田龍平が8日、都内で行われた表彰式に出席した。松田は2000年(第74回)の同賞ではデビュー作『御法度』(故・大島渚監督)で新人男優賞を獲得しているが、同賞の長い歴史上、新人男優賞を受賞した俳優が主演男優賞を受賞した例はなく、松田が初の達成者。そのことが壇上で発表されると松田は「やったぞ!」と声を上げて喜んだ。
「キネマ旬報ベスト・テン」は映画雑誌「キネマ旬報」が1924年より主催しているアワードで、アメリカのアカデミー賞よりも長い歴史を持つ映画賞。壇上でトロフィーを受け取った松田は「とてもうれしいです。自分でもぎ取ったという感じではなくて、気付いたらいただいていたというか。監督やスタッフ、僕をキャスティングしてくれた方、皆さんのおかげでこの壇上に立てているなと思います」と謙虚に感謝の気持ちを語った。
主演した『舟を編む』については「とても静かな流れで、辞書を作る話だけど撮影現場はすごくエキサイティングで、大変でした。興奮して石井(裕也)監督と話して、僕のやれることを全部ぶつけさせていただいた。(石井監督が)監督賞と読者選出日本映画監督賞も取って、これ以上うれしいことはないです」と喜びをかみしめていた。
授賞式にはほかに監督賞と日本映画監督賞のW受賞した『舟を編む』の石井裕也監督、『さよなら渓谷』『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』『そして父になる』で主演女優賞に輝いた真木よう子、助演男優賞のリリー・フランキー、新人女優賞の黒木華らも出席した。(取材・文:中村好伸)