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ニック・ケイヴがカイリー・ミノーグと車中で対峙…故マイケル・ハッチェンスの思い出語る

第64回ベルリン国際映画祭

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自身のドキュメンタリー映画を語るニック・ケイヴ
自身のドキュメンタリー映画を語るニック・ケイヴ - Photo:Yukari Yamaguchi

 第64回ベルリン国際映画祭でイアン・フォーサイス&ジェーン・ポーランド監督の映画『20,000 デイズ・オン・アース(原題) / 20,000 Days on Earth』の会見が行われた。本作は、オーストラリアのカリスマ的なミュージシャン、俳優、作家のニック・ケイヴの人生(約20,000日)を振り返るドキュメンタリー。

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 ライブやレコーディングなどミュージシャンとしてだけでなく、映し出されるニックのパーソナルな部分が見どころとなっている本作。父親の思い出から教会に通うことで善悪のバランスを取っているつもりだったというドラッグ中毒の時代まで、自身の言葉で語られる。そのシーンは精神分析医らしき人に向かっての自分語りという趣向になっており、ドキュメンタリーだが演出がほどこされていることで面白く見せる。

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 中でも、ニックの運転する車に、これまで関わった人々が1人ずつ現れるシーンは興味深い。ニックは、その特別な瞬間を「車のシーンでは何かが起こった」と表現。続けて「特にブリクサ・バーゲルト(元バンドメンバー)やカイリー・ミノーグとはしばらく会っていなかった」とこの撮影によって再会できたことを明かした。「ブリクサとの始末は付いていなかった。ブリクサは2行のEメールで辞めた。そのことについて話したことはなかった。だから、とても奇妙な緊張感があった」という。

 一方、ニックとコラボした頃に、マイケル・ハッチェンスさんと交際していたカイリーは、車中で今は亡きマイケルさんとの思い出を語っている。「これまでで一番親密な会話ができた」と言うニックは、仕事でもないとゆっくり話す機会もない自分たちを皮肉る調子で「セレブリティーとかいわれるような者たちの悲劇だ」とコメントした。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

第64回ベルリン国際映画祭は現地時間16日まで開催

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