全身がん治療終了の樹木希林「手術前も後も同じ」
女優の樹木希林が25日、都内で行われたドキュメンタリー映画『神宮希林 わたしの神様』完成披露舞台あいさつに出席し、全身がんの治療を終えた現在の心境を明かした。
今年1月にがんの治療終了を報告していた樹木は、「いろいろな記事でわたしが『頑張っている』と書かれるけど、手術前もした後も同じなんですよ。医学の力というか、進歩はすごいなと思いますね」とコメント。現在の状況については「がんも大きく影響するものは消滅して、小さいものはあるみたいだけどそれが体に影響するまでにはなっていないと思います」と明かした。
本作は、式年遷宮の年である2013年に樹木が人生初のお伊勢参りをするさまを追ったドキュメンタリー作品。今回上映されるのは、2013年11月に東海テレビで放送された番組を劇場用に再編集したものになる。
樹木は本作が映画になった経緯について「東海テレビが製作したんです。東京や大阪では放送されていないのでどうしても全国区にならない。その割に彼らの密着はすごくて(30分テープで)400本撮ったので、そのままにするのはもったいないということで結果的に映画になりました。だいたいこういう密着取材は断るんだけど、地方の恵まれないスタッフがしぶとくて」と説明。
「やはりわたしの言いたいことを伝えてくれることが大事なので、わたしの神様についての部分や、夫(内田裕也)の部分とか放送されなかった部分が付け加えられることになった。これならわたしの言いたいことが伝わると思った」と語り、「わたしの健康状態もこの映画を観ればわかります」とさりげなく本作をPRしていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『神宮希林 わたしの神様』は4月よりオーディトリウム渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開