綾野剛、菅田将暉との共演に刺激
俳優の綾野剛が3日、都内で行われた主演映画『そこのみにて光輝く』の完成披露試写会に共演の池脇千鶴、菅田将暉と出席した。綾野は菅田について「吸収力が半端じゃなかった。ちょっと言ったことも全て自分のものにしてしまうところに、すごく刺激を受けた」と絶賛した。
綾野は壇上で菅田と顔を合わせ、「久しぶりに会ったら、髪がなくてビックリした」と髪を切って短髪になった菅田について言及。「舞台あいさつくらい陽気にやらないとね」と、この日は事あるごとに菅田に絡んでは漫才のような掛け合いで会場を盛り上げた。
だが、共演者の現場での印象を問われると、途端に真剣な表情を見せ、菅田の演技を改めて絶賛。池脇についても「昔から知っていますし、ありとあらゆる作品に出ていて、何があっても受け止めてくれるだろうという安心感があった」と賛辞を送るなど、現場でのエピソードをしみじみと振り返った。
そんな綾野に菅田は「初体面のとき、いきなりタメ口でいいよとおっしゃってくれて、恐縮しました。目線を合わせてコミュニケーションを取ろうっていう姿勢が自分にとってはすごくありがたかった」とコメント。池脇も「綾野君はお芝居もそうだし、スタッフとの交流もどんどん積極的にやってくれて、作品を高みに導くことに貢献してくれた」と感謝の気持ちを述べた。
また、本作で姉弟を演じた池脇と菅田も現場では息ピッタリだった様子で、池脇が「菅田くんはビックリする輝きを持っていた」と述べると、菅田も「池脇さんとは地元がたまたま同じ大阪で、二人でいるときは関西弁で気さくに話せた。姉弟をうまく演じるためにそれはとても大切なことだった。本当に感謝しています」と語った。
本作は、佐藤泰志の小説を基に、北海道函館を舞台に生きる場所のない男女の出会いを描くラブストーリー。仕事を失った男がバラックに住む女と出会い、家族のために必死な彼女をいちずに愛し続ける姿を描く。(取材・文 名鹿祥史)
映画『そこのみにて光輝く』は4月19日よりテアトル新宿ほか全国順次公開