ジブリ鈴木敏夫、“勇退”の真相語る「落合監督がうらやましかった」
スタジオジブリの鈴木敏夫が9日、TBSラジオの「爆笑問題の日曜サンデー」に出演し、“勇退”の真相を語った。鈴木はプロデューサー業を退いてゼネラルマネジャー(GM)に就任し、2014年夏公開の『思い出のマーニー』からは『かぐや姫の物語』の西村義明がプロデューサーを務める。
爆笑問題(太田光、田中裕二)から“勇退”について聞かれた鈴木は、「土曜日に記者から電話かかってきてね。『鈴木さん、勇退なんですね』って言うから、『特に今までと変わらないよ!』って言ったら、『いやぁ、勇退で』って言われたんですよ」と笑いながら説明。「簡単なんですよ。何がっていうと『GMに就任』ってあるでしょ? これは何かっていうとね、(中日)ドラゴンズの落合博満監督がGMになったでしょ? うらやましかったの」と告白し、「そんなこと!?」と爆笑問題を驚かせた。
「だって、もう制作現場で今までのように監督とアニメーターといろいろやっていく……これ結構、大変なんですよ」と長年にわたるプロデューサー業の苦労を語った鈴木。「落合さんは『試合の指揮は執らない』って。でも『今年のテーマはこうだ』『スタッフはこうだ』とか言える。かっこよく言えば、僕は先のことを考える、と。全部、落合さんのモノマネなんで、そこらへんがみっともないんですけどね」と楽しげに明かした。
「要は、引退とは違うわけですね」と太田が確認すると、「違いますね」ときっぱり。鈴木は「(今までと)そう変わんないですね。次の映画の『マーニー』っていうのもやっているんですけど、企画を決めたのも僕だし、スタッフを決めたのも僕。大事なスタッフは、説得しなければダメだったんですよ。そこらへんも決めていたし、ついでに言うと、プロデューサーも決めて『おまえがやれ』と。面倒くさいのは全部おまえがやるんだ、と。ってことですよ(笑)」と自身の役割について説明している。
スタジオジブリは2013年、宮崎駿監督の『風立ちぬ』と高畑勲監督の『かぐや姫の物語』という2作を発表。2014年夏には、ジョーン・G・ロビンソンの同名児童書を『借りぐらしのアリエッティ』の米林宏昌監督が映画化した『思い出のマーニー』が公開され、秋には『コクリコ坂から』の宮崎吾朗監督が初めて手掛けるテレビシリーズ「山賊の娘ローニャ」(ジブリは制作協力)がNHK BSプレミアムが放送される予定だ。(編集部・市川遥)