「踊る」本広克行監督、「攻殻機動隊」企画参加で新たな才能発掘に期待!
大ヒットシリーズ「踊る大捜査線」の本広克行監督が28日、TOHOシネマズ日本橋で行われた、プロジェクトプロデューサーを務めるショートムービープロジェクト「攻殻機動隊ARISE border:less project」の完成記念プレミアレビューに出席した。
士郎正宗が「攻殻機動隊」の連載を開始してから25年。その節目の年を記念して、今年は原画展、電子書籍版発売、音楽イベントなど多くのプロジェクトの実施が予定されている。「攻殻機動隊ARISE border:less project」もその一環で、本広が指名した気鋭のクリエーターたちが人気アニメ「攻殻機動隊」にインスパイアされたショートムービーを制作する。
そもそも「踊る大捜査線」シリーズをはじめ、実写作品で広く知られる本広が、なぜ「攻殻機動隊」を手掛けることになったのか。本広は、同シリーズを手掛けるアニメ制作会社Production I.Gの作品「PSYCHO-PASS サイコパス」で総監督を務めたことに触れると、「そこで『攻殻機動隊』も一緒に盛り上げようということになりました」とその経緯を明かす。
そして「原作の実写化権はハリウッドにあるため、原作をそのまま実写化することはできないが、『攻殻機動隊』の世界観をどうやったら面白くできるか、ということを念頭に行った新しい試みだと思う」と語り、劇場の大スクリーンで上映を敢行。「働く女性」「都市」「記憶」など、それぞれのクリエーターたちが「攻殻」から感じたキーワードをもとに作られた作品群は実にバラエティー豊かで、観客も興味深く鑑賞していた。
一通り上映を終えた本広は「こういった形でショートムービーを観るのは珍しい機会だし、映画界を変えるかもしれない。ここから新しい才能が生まれるといいなと思っていますので、よろしくお願いします」と満足げな表情で語った。(取材・文:壬生智裕)
「攻殻機動隊ARISE border:less project」はオフィシャルサイト及びバンダイチャンネルで公開中