南果歩、家族の再生がテーマの映画『サクラサク』初日に歓喜の涙!
5日、女優の南果歩が、丸の内TOEIにて行われた映画『サクラサク』初日舞台あいさつに登壇した。南は作品のテーマである「家族の再生」について思いを馳せると、言葉に詰まり「わたしはこの作品に出会えて幸せです」と涙を見せた。本舞台あいさつには南のほかに主演の緒形直人、藤竜也、美山加恋、矢野聖人、そして田中光敏監督も出席した。
南は「この作品は壊れかけた家族が、もう一度家族になろうという気持ちで旅を続ける話なのですが……」と語り始めると、言葉に詰まり、うっすらと目に涙を浮かべる。それでも「この作品が皆さんの心にずっと寄り添い、いつまでもつながっていてくれることを祈っています」と作品に込めた思いを吐露した。
主演の緒形は「初日、うれしいです。感無量です」としみじみと語ると「監督のもと、スタッフとキャストが一丸となって作りました。この映画には優しさがつまっています」と作品をアピール。藤も「今までで一番格好いい役なんじゃないかな」と作品の出来に満足した表情を浮かべていた。
作品のテーマでもある「家族の優しさ」についてトークが展開されると、緒形は「時には相手の目をきちっと見て、話をすることが大事」と自らの考えを述べると、南は「緒形家はいつもやっているから大丈夫ですよ」と笑顔。さらに南は「やっぱり食卓を囲んで一緒にご飯を食べることが大切だと思います。例え会話がなくても、食卓を囲むことによって気分や体調がわかるんじゃないかな」と持論を述べた。
本作は、8月に開幕するモントリオール世界映画祭「フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門」への出品が決まっており、田中監督は「日本の温かい家族をテーマにした作品が、海外の皆さんに観てもらえることがうれしい。どんな反応か楽しみです」と期待を口にしていた。
映画『サクラサク』は、さだまさしが自身の父親の思い出を基に執筆した短編小説を、映画『利休にたずねよ』の田中光敏監督が映画化。崩壊寸前の家族が、認知症の祖父の記憶をたどり、思い出の地を巡る旅の中で、家族の絆を取り戻していく姿を描く。(磯部正和)
映画『サクラサク』は全国公開中